亜熱帯の浅葱色 - コモンタイマイ -

 コモンタイマイは、南日本に見られるミカドアゲハに似たアゲハの一種ですが、黒地に不規則な紋様をばらまいたようなミカドアゲハの青色を、パステルカラーの薄緑色に入れ替えたような、とても美しい蝶です。

 台湾でも、北部ではまず見ることはなく、中部から南部にかけて生息していて、決して少ない蝶ではありませんが、アオスジアゲハ同様、この蝶も飛翔力が強く、花に吸蜜に来ても、ひと時も止まることがありません。非常に敏捷に飛び続けるので、撮影はなかなか難しい蝶の一つだと思います。

 飛翔力が強い蝶の常で、翅がすぐに破れたり、鱗粉が擦れてしまうのですが、今回はちょうど羽化して間もない時期に当たり、殆どが完全な個体ばかりというチャンスに恵まれました。

 ランタナの赤や黄色の花に吸蜜に訪れる姿は、如何にも亜熱帯の雰囲気で、この蝶を見るたび、南国に来ているんだなという思いを強くします。

 

 

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翅に散らばった浅葱色と、ランタナの赤い色の対照が如何にも亜熱帯という風景です。

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これは白いランタナ。花から花へと極めて敏捷に飛び移っていきます。

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シャッタースピードは、最低でも1/4000秒以上で切らないと、ブレなく写すことができません。

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花から飛び上がったところでピントがきれいに合いました。

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この蝶の翅裏はとても複雑な色合いと斑紋で、これぞ熱帯の生き物という感じがします。

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吸蜜する♂に別の♂が絡んできたところ。