里の春 - ツマキチョウ -
ヒメギフチョウやコツバメのシーズンが終る頃、低山地帯に隣接した民家近くの空き地や草地でよく見かけます。このあたりではタネツケバナとコンロンソウについていることが多いようで、奥山にはいるとハタザオに産卵する♀を見ることもあります。
後翅裏面の唐草模様がお仲間のクモマツマキチョウを連想させるせいで、外出自粛で信州まで出向けない身としては、普通種とはいえ、ついレンズを向けずにはいられません。
世界的にみれば、クモマツマキは大陸ではモンシロ以上の超普通種で、旧北区に広く分布していますが、この鉤型の変わったツマキチョウのほうが、中国西部から日本を含めた極東アジアの狭い地域に分布する珍種だそうです。
台湾では、離島の馬祖島だけに分布していて、この蝶を黄鉤粉蝶と呼んでいます。台湾の蝶好きにとっては憧れの蝶の一つだということです。
ムラサキケマンで吸蜜する♂