毎年越冬か? - ツマグロヒョウモン -

先日、この時期に仙台では見慣れない蝶を見つけました。

そいつを追っかけて、ハルジョオンに止まったのを見ると、なんとツマグロヒョウモン!それも♀でした。昨冬の暖冬で、仙台でも冬越しできてしまったようです。

 例年ならば、温暖なところで越冬した個体から世代を重ねて北上してきて、早くても7中旬以降、普通は8月過ぎに見られるのが普通ですが、いまの時期にみかけるとは。

ちょっと驚きました。この♀は極めて新鮮です。少なくとも、ここ数日以内に羽化した様子に見えました。

過去の早い撮影記録を調べてみると、2018年6月に♀が産卵しているのを写していました。古いところでは、2013年のやはり6月に泉ヶ岳の山麓でも。

6月と言えば、各種の蝶が続々と出てくる時期で、それほど気にもしていなかったのですが、よくよく考えてみると、これは若齢幼虫が越冬したものだった・・?。

 

昨シーズンの冬は記録的な暖冬で、恐らく越冬可能な齢数が上がったため、春の早い時期に蛹になり、5月上旬に羽化してきたものと思われます。 
 この辺りのヒョウモンでは最も早く出るクモガタヒョウモンより、さらに半月も早く出てくるとは夢にも思いませんでした。
 この蝶がハルジョオンで吸蜜する風景なんて、考えてみたこともなかったな。(;^_^A

 

 東北以南では、4月下旬からでてくるみたいですが、越冬♀というのは、美麗な個体になることが多いそうで、今回見つけた♀も、前羽中央部分の赤味がピンクみたいな紫色で、青藍斑に白い鱗粉が広がり、非常にきれいです。一昨年、晩秋にとても綺麗な♀を写したことがありましたが、その時の♀以上に美しいようです。

 

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虹色の美しさ。
越冬♀は特に美しくなる傾向があるそうです。