不思議なヒメシジミ
梅雨入り前の、青空がまぶしい初夏の草原。
昨年に一週間以上も遅れて、ヒメシジミが発生し始めました。
この蝶に関しては、不思議に思うところが色々あります。
福島会津のキマダラルリツバメが生息するような場所にいる場合は、しばしば大量の数が見られます。民家の畑の縁などに、一歩足を進めるたびに踏みつけそうになるくらい、わんさか発生しているところがあるかと思えば、宮城では、仙台より県の北部へ行くほど、発生場所も、個体数もまばらになります。
岩手や秋田の南部から中部では、さらに少なくなり、ほとんど分布の空白になるようです。
仙台近郊の場合、ブログ主がこれまで知っている発生地は、数年以上続けて発生している場所は数えるほどで、一年ほどで姿を消してしまうところが少なくありません。
今年は、毎年撮影をしているポイントで撮影出来ましたが、広大な草原の中で蝶がいるのは、ほぼ10㎡四方ほどのごくごく狭い場所だけで、その猫の額ほどの所をちょっとでも離れるともう姿は見えません。食草と考えられるヨモギやヒメジョオン、フキなどの植物はどこにでもある雑草で、見た目では生息しているその狭い場所と他のところに大きな違いがあるとは思えないのですが。
この幼虫が育つ過程で、アリの存在が必須であることはよく知られています。こうした生息地の偏った奇妙な分布態様は、このアリの棲息条件とかかわりがあるのかもしれませんが、それがどのようなものであるのか、私にはわかりません。
どなたか、研究されてみてはいかがでしょうか。
昨年同様、赤い紋が大きめの美しい♂がいました。
羽化したばかりの♂。
逆光で背景が白く抜けました。
完璧な♂。
広角で空を広く入れてみました。車も隅っこに。笑
少々アンダーですが、暗い中に蝶がくっきりと浮かびました。
羽化直後の♂に、別の♂が寄ってきた。
時には、ツバメシジミの♂がやってくることも。
アカツメクサと水色の蝶。