晩秋のヤマトシジミ

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 パールの輝き。ヤマトシジミ

 

 

秋も深まってきました。

この時期、野外で見かけるのはキタキチョウやタテハ類などの冬越しのチョウたちばかりで、霜降りの頃まで産卵を続けるツマグロは別として、つい先日までいた生き残りのヒョウモンたちの姿も見えなくなりました。
それでも、人家脇の空き地や公園の日向ではヤマトシジミベニシジミがまだまだ元気に飛び回っているようです。

 ヤマトシジミは秋型が最盛期を迎えました。朝夕の気温が10度ぐらいになるころ、水色の美しい♂に加え、他の季節には地味な黒一色の♀も青い鱗粉をまとい、美しい個体が見られるようになります。

 

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秋型の♂。翅の外縁に黒帯がやや発達したタイプです。

 

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多くの♂は青い真珠色をした個体が多いのですが、これは明るい水色の♂。

 

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 通常の秋型♂。翅が真珠のような光沢でとても美しい。

 

 

 

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この時期にだけ出てくる青♀。

これは特に青色が発達して綺麗な個体でした。

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同じ♀。♂が追いかける。

 

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ゲンノショウコで吸蜜する青♀。

 

 

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午後3時を回るころになると、産卵や吸蜜をしていたヤマトたちは三々五々、高く伸びたイネ科の葉や穂に止まって一日の活動を終えます。

 

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傾いた秋の日差しを浴びて、穂先で夜露を凌ごうとする彼らの体毛が金色に輝いていました。

 

 

 

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とっぷりと暮れていく秋の夕日。

蝶たちの塒(ねぐら)にも夜がやって来る。