黒いギフチョウを探して

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ギフチョウは、分布が広いだけあって、微妙に異なる地域変異があります。
富山から新潟、山形にかけて密度濃く生息する個体群は、黄色の縞模様が明るい傾向で知られていますが、信濃南部・木曽谷のギフチョウは黒縞が太く、黒いギフとなるそうです。以前から、南信濃の黒ギフを見てみたいものと思っていましたが、なにせ仙台からは距離がありすぎです。

そこで、近場に黒いギフの発生地は無いものかと探していたら、新潟の某産地のギフはかなり黒い個体が多いという情報を見つけました。

新型コロナの発生率が全国一の宮城から他所の県へでかけるのに、ちょっとためらいもありましたが、どうせ人のいない山中のことと考え、出かけてみることにしました。

今年の発生は早く、黒いギフが多いというポイントは、もうだいぶ擦れ個体が多くなっていました。それに、出かけた当日は連日の高温のせいで、蝶たちは花に訪れることもなく忙しく飛び回るばかりでなかなか思うように撮影出来ませんでした。

 

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♂はメス探索に忙しく、素早く飛んでいます。
仕方なく、蝶道に当たりを付けて、置きピンでひたすらシャッターを押しまくりました。(;^_^A

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やっと一頭が日の当たる場所へ止まってくれました。
だいぶ擦れた♀で、羽化して日数が経っているようです。

山形あたりのギフに比べると、前翅の黄縞が細く、若干黒い感じの個体ですが、それほど際立って黒化したという感じではないですね。(;^_^A 

 

この場所にいつまで粘っていても、新鮮な個体は望み薄と思われたので、黒ギフはあきらめて、内陸の深雪地帯の発生地へと移動しました。

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蝶は沢山いますが・・・・気温が高く、活発に飛ぶばかり。

 

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花の傍には来るのですが、止まって吸蜜してくれません。

 

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樹の周りに絡むようにして飛ぶのを一枚。

 

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交尾カップルを発見!

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近接で。あまり絵にならないアングルです (;^_^A

 

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夕方近くになって、そろそろ帰宅時間が迫ってきたころ

やっと花に飛来する個体が居ました。

 

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ヒメギフを見慣れた目から見ると、このギフも日本海側のもとのしてはやや黒い感じがしますが、太平洋側のものはもっとずっと黒いですから、これは到底黒ギフとはいえません。

 

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同じ個体の裏側。

 

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新潟~山形の深雪地帯でよく見かける明るい個体。