ルリシジミとスギタニルリシジミ

 ヒメギフチョウギフチョウの発生と前後してお目見えするのがルリシジミとスギタニルリシジミ

 この2種は類縁も近く、よく似た種類ですが、ルリシジミは南方由来の多化性で、仙台周辺では春型と夏型の2回発生します。一方のスギタニルリシジミは、北方性で、ヒメギフチョウと同じように年に一回、春の一時期だけ出現します。

 

 

ルリシジミ
羽化時期が早く、まだ冬枯れの景色の中で、一番最初に姿を見せてくれます。

 

羽化して新鮮な♀。
ういういしい水色が印象的

濃い色のカタクリに吸蜜にやって来た♂
翅の鮮やかな青と花の紫色の対照がとても美しい

 

 

殆ど同じ時期に出てくるスギタニルリシジミ
前年、大きなトチノキの葉とともに地面に落下した蛹が、春の日差しに誘われて羽化してくるので、地面近くにいることが多い

 

 

カタクリに吸蜜にやって来た♂
翅裏の色が、ルリシジミは純白、スギタニは鈍い灰色なので、遠目でも区別できます。

 

 

カタクリが4株あって、見ているとスギタニルリの♂が、♀を忙しく探しながら、このカタクリの花の傍を横切っていきます。吸蜜するわけでもなく、ただ花に気をとられてちょっと近づいてみるという感じ。
同じことが2度続いたので、このカタクリを上から見下ろすようにレンズを構え、チョウが通りかかるのを待ちました。
案の定、ほどなくして♂が似たようなコースを飛んできた。
連写した画像を合成 

カタクリの花の周りを巡るスギタニルリシジミ ↑ クリックで拡大
 
 
 
 

ルリシジミカタクリの鮮やかな取り合わせもきれいですが、
スギタニもパステル・カラーの淡い感じで捨てがたい美しさ。