ゼフィルス 追いかけ日記 6 - アイノミドリシジミ -

 ゼフ追いかけシリーズ、今回はアイノミドリです。

 アイノミドリシジミは、各種ゼフの中でもフジミドリに次いで奥山にいるミドリシジミだと思います。
ミドリシジミ類の中でも、とりわけ緑色の濃い、輝きの強い蝶で、撮影にも意欲が湧きます。
 ところが、仙台周辺でアイノの撮影好適地、というのは意外に少なく、チョウ自体はあちこちで見かけるものの、目線以下の場所に降りてきたり、テリを張ったりするポイントは、私が知っているのはただ一か所だけです。汗;

 とはいえ、このポイントはアイノを始め、各種ミドリシジミ類が時間を変えて、とっかえひっかえ出てくる最高の撮影場所で、恐らく暗い森林内にぽっかり空いた空間がこれらゼフにとって好適な活動フィールドを提供しているのだと思います。

 
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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/03 仙台市青葉区
早朝、朝日と共に目覚めたアイノの♂が木の葉にテリを張る。

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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/03 仙台市青葉区
活発に近くを通る♂に、盛んに追飛を仕掛けていた。


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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/13 仙台市青葉区
しばらく曇天や雨天の日が続いた後、一週間ぶりに尋ねてみると・・
まばゆいばかりの輝きを見せて、低い草の上でテリを張っている♂がいた。

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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/10 仙台市青葉区
強い朝日を反射し、前翅はハレーションをおこしてしまった。
この横に張り出したイタドリの葉が彼らにはよほどお気に入りらしく、入れ代わり立ち代わり占有してはテリ主が変わる。

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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/10 仙台市青葉区
まだ発生初期だというのに、激しく飛び回る♂たちの翅はすぐに傷んでしまう。

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                         アイノミドリシジミ♂ 2015/07/14 仙台市青葉区

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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/12 仙台市青葉区

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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/12 仙台市青葉区
上画像の金緑色部分を拡大


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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/10 仙台市青葉区
羽化したてのサナエトンボの一種とツーショット


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アイノミドリシジミ♂ 2015/07/14 仙台市青葉区
同じ葉の上で、♂同士が並んでテリ張り。
ほんの一瞬同時に止まっただけで、すぐにお互いに猛烈なスピードで追尾していった。

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/12 仙台市青葉区
♂たちの卍巴のバトルをよそに、ひっそりと♀が現れた。

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/12 仙台市青葉区
濃いチョコレート色の地に、細くきりりとした白線と、オレンジ色の尾紋が美しい。

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/12 仙台市青葉区
翅を開いた。
東北では、アイノの♀は、ほとんどがA型が出るという。
関西方面ではAB型が普通だと言うが、そのような綺麗な♀を見てみたい。

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/13 仙台市青葉区
この日、地面に吸水に来た♀は新鮮そのものだった。

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/13 仙台市青葉区
このメスが翅を開くと、O型だった。

O型は一番地味ですが、実はアイノの♀のO型とB型はきわめて数が少ないと言われます。
これは結構珍しい♀ってことになりますね。

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/13 仙台市青葉区
これはまた別の♀

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アイノミドリシジミ♀ 2015/07/13 仙台市青葉区
このメスが、やはりO型でした。
O型ってそんなに珍しくないじゃん。 笑

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                         アイノミドリシジミ♂ 2015/07/14 仙台市青葉区

 アイノの卍巴のピークを過ぎるころ、ジョウザンミドリシジミが現れ、つづいてメスアカミドリが出てきます。
この3種の活動が重なり合う10分ほどの時間帯は、空間全体がミドリシジミの群れでかき混ぜられるようなラッシュアワーとなり、見事です。
 
今年は、ゼフたちの出現が半月ほど早くて、アイノの撮影に出たころには、大分翅には傷がついていたり、傷んだりしていました。
 来年のシーズンこそは、ピッカピカのアイノを撮ってみたいものだと思っています。