夏の終わり 2  -ムモンアカシジミ・キマダラモドキ -

夏の終わり・・どころか、もう秋突入なのではありますが。笑
9月でも生き残りの個体を見かける、ムモンアカシジミとキマダラモドキです。

仙台周辺ではクロミドリシジミとともに、近年非常に個体数を減じ、大変まれな種になってしまいました。
仙台の希少種とでもいうべきこの3種を撮影したいものと、この数年近郊の里山をあちこち探してきましたが、やっと昨年、ムモンアカシジミの安定的な発生ポイントに行き当たりました。
今年も、同じ場所で、期待通り姿を見せてくれたので嬉しさもひとしおです。

あとは残りの2種、と思っていたところ、キマダラモドキと、なんとクロミドリシジミの♂を発見。
キマダラモドキは念願の撮影ができたものの、クロミドリシジミは残念ながら写す間もなく逃げられてしまいました。
こちらは、来年の楽しみに。

イメージ 1
ムモンアカシジミ♀ 2016/08/18 仙台市
午前中は、高い木の梢から下に降りて、低木の藪や、下草で翅を休めていることが多い。
この♀を見るまでに、2回、足元から飛び立つ個体を見ているのですが、いつも飛び立った後で気が付くので、最初に見かけてから10日ほども経過した後、3度目にしてやっと撮影できました。


イメージ 7
ムモンアカシジミ♀ 2016/08/23 仙台市
やや暗い低木の葉上で休んでいた♀。
森の中のアリが生息する特定のごく限られた樹に執着しているので、ほぼ同じ場所で見かけることが多いようです。


イメージ 2
ムモンアカシジミ♀ 2016/08/18 仙台市
撮影時期、すでに少々遅かったようで、もう翅の一部が壊れています。
蝶友のFさんは、昨年はあまりいい写真が撮れなかったそうですが、今年はこのポイントでピカピカの新鮮個体をじっくりと撮影できたとか。うらやましい。

イメージ 4
ムモンアカシジミ♀ 2016/08/23 仙台市

イメージ 6
ムモンアカシジミ♀ 2016/08/23 仙台市

イメージ 5
ムモンアカシジミ♀ 2016/08/23 仙台市



イメージ 20

イメージ 3
野生のキキョウ
この発生地の近くで、キキョウが咲いていました。
今では絶滅危惧植物の一つとなってしまった野生キキョウ。
庭などで栽培種は沢山見かけるものの、自生は非常に少ないと言われます。



イメージ 8
キマダラモドキ♂ 2016/08/05 仙台市
ムモンアカシジミを探しながら、暑い日差しを避けて林内に足を踏み入れたとたん、目の前に止まったのは・・
長い間探していたキマダラモドキでした。

イメージ 9
キマダラモドキ♂ 2016/08/05 仙台市
思いがけなくも、やっと出会えたキマダラモドキは♂。
同じ角度から数枚ショットを撮ったところで、林内の奥に飛び去り、すぐに見失ってしまいました。

イメージ 10
キマダラモドキ♀ 2016/08/23 仙台市
やはりムモンアカを写していたとき、ちらりと視界をかすめる黄色い影。
♂と出会ってから18日後、現れたのはキマダラモドキのメスでした。

イメージ 11
キマダラモドキ♀ 2016/08/23 仙台市
後ろ羽が一部破損していますが、綺麗な♀です。

イメージ 12
キマダラモドキ♀ 2016/08/23 仙台市

イメージ 15
キマダラモドキ♀ 2016/08/23 仙台市

イメージ 13
キマダラモドキ♀ 2016/08/23 仙台市

イメージ 14
キマダラモドキ♀ 2016/08/23 仙台市

イメージ 16
キマダラモドキ♀ 2016/09/06 仙台市
一度姿を目にすると、あれほど見つからなかったものが、行くたびに見つかるようになりました。
やはり見る側の目の問題でしょうか。

イメージ 18
キマダラモドキ♀ 2016/09/06 仙台市
とはいえ、やはり個体数は少ないようで、この日撮影した個体は先に写したものと同じ♀でした。

イメージ 17
キマダラモドキ♀ 2016/09/06 仙台市
この日は、林内ではなく、開けたススキの草原にいました。
産卵場所を探していたものと思われます。

イメージ 19
キマダラモドキ♀ 2016/09/06 仙台市
最初に見たときより、翅はかなり破損しています。
沢山卵を産んで、来年はもっと多くの姿を見せてほしいものです。