今年は豊作 - アイノミドリシジミ -

 今年はアイノミドリシジミの豊作年のようです。
 その一方、アイノがテリを張るエリアで、毎年のように一緒に混飛するメスアカやジョウザンが少ないので、アイノだけがポイントを独り占めしています。
 
 これら3種のそれぞれテリ張りをする時間帯は、アイノが6時前から8時ごろまで、メスアカが7時ごろから9時ごろまで、ジョウザンが8時ごろから10時ごろまでと順番も決まっています。
 しかし、その日の気象条件や日当たりの向きや場所などによって、多少のずれがありますし、個体差もあったりするようです。

 数年前に、アイノ・メスアカ・ジョウザンの3種がともに多数発生した時がありました。
7時半ごろから8時半ごろの間に、この3種のテリトリー占有行動が重なるのですが、その時のすさまじさは今でもはっきりと記憶に残っています。数十頭ものミドリシジミたちが、渦を巻くようにして追尾しあうと、強烈な金属光沢の点滅が激しく交錯し、波にもまれて明滅する無数のホタルイカさながらに、頭上を花火のように飛び交うのです。

 しかし、翌年から3種が同時に多数発生することはなく、このような見事な風景を目にすることはありませんでした。
 今年は、アイノだけの追っかけですが、個体数は昨年よりだいぶ多く、テリ張行動も開けた空間のそこここで行われていました。

今年は早いうちから綺麗な♂が背丈の低い草の上でテリを張った。
発生数が多いため高い場所からはじき出される個体が多いためと思われます。
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    前方からレンズを向けると綺麗に光る。


今朝羽化したと思われる♂。羽根裏の斑紋が複雑で美しい。

まるで金属製でできた翅みたいです。

      飛び写真では、綺麗な光の反射を撮れないことが多い。
      これは煌めきがよく出ました。

この♂は、この笹の葉が好きなようで、何度もほかの♂を追っかけてはここに戻ってきた。

やや背後からですが、金緑色の光沢が写りました。



一番強く輝きが出る角度。
おそらく♀と相対したときに、この金属光沢が♀の性行動を誘発するのかもしれません。