ウラジャノメ - 冬眠シリーズ6 -

 一昨年に続き、昨年も、この宮城県の「破格」の珍蝶に出会うことができました。
 昨年から工事が行われていて、シーズン中は道路が通行止めのため、前年撮影した場所には行くことができません。
 そこで、だいぶ距離はあるものの、目撃情報が記録されたこともある、別のエリアに入ってみました。
 案の定、ここでもウラジャノメは生息していました。ですが、やはり同じように、数はとても少ないようです。

 丸々一ヶ月ほど、連日の酷暑の中で通い続け、やっと2枚の写真を撮影することができました。
 と同時に、非常に幸運なことに、撮影していた♀が産卵のしぐさをしていたのをみて、その近くを探索すると、食草の根元近くで、卵らしきものを発見。
 ウラジャノメは、ジャノメチョウと同じように、卵を直接食草にではなく、食草の生えている周辺に止まって、藪の中で地面に散らすようにして一個づつ産み落とします。
 そのため、ほかの蝶などより、卵を見つけ出すのはとても難しいのですが、なんたる幸運でしょうか。笑

一昨年の撮影時より2週間ほど早い時期でしたが、もう翅の一部が破損していました。
昨年は春先からどの蝶も発生が早かったので、この蝶の羽化時期も早まったのかと思われます。

色合いの違うこの♀が、産卵するような様子を見せた。

イメージ 1
食草の根元近くで見つけた宮城県産ウラジャノメの卵
完全な球形ではなく、丸みを持ったやや三角錐的な形状がウラジャノメの特徴らしい。

イメージ 2
一齢幼虫(本邦初公開! 笑)

今年は、新鮮な個体に出会えると嬉しいのですが。
でもこの蝶と出会うには、ただひたすら根気と体力が必要です。  はぁぁ~・・・ 笑