ウラクロシジミ - 冬眠シリーズ8 -

 ウラクシジミは、仙台では低山、深山を問わず、あちこちで姿を見かけるゼフィルスですが、なかなか翅を開いて止まるということが少ない種類の一つで、写真を撮っても、名前通りの黒い裏側ばかりを撮影することになりがちです。
 もっとも、その翅の裏側の複雑な模様が美しく、これはこれでいい被写体です。
 とはいえ、この蝶の本当の魅力は、ほかのゼフィルスには類を見ないパールのように白い翅の表にあります。
 このパール色の美しい姿は、この蝶を追うすべてのカメラマンの眼目と言えるかもしれません。

 全開とは言えないながらも、V字型に翅を開くことはしばしばあり、そのV字の狭間にパールの白さが覗ける写真が撮れることは結構ありますが、両方の翅が完全に開いた状態の真っ白な写真をゲットするには、どうしても飛翔時を狙うしかありません。

 この数年、なかなかいいタイミングで撮影できなかったのですが、昨年はなんとかそれらしい写真を撮ることができました。

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低山帯では、ちょうど栗の花が咲いているころに発生してきます。
これはごく通常の静止スタイル。

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花から飛び移るところ。

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連射で5枚にピントが来たので、連続合成してみました。


昨年は念願だった台湾のウラクシジミも撮影することができました。
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ラクシジミ台湾亜種
2018/06/10 台湾・花蓮縣碧緑神木
台湾亜種の特徴は、九州産のウラクロに似て、翅表の黒い縁取りがやや太くぼんやりすること。
裏面は殆ど同じで、日本産の亜種と見分けがつきません。