低山地帯2 - メスジロキチョウなど -
台湾・低山地の蝶の続きです。
ウスムラサキシロチョウ
台湾の平地から低山帯にかけて、広く分布しています。
一見あまり変哲の無い、地味な感じがするシロチョウですが、よく見ると翅の裏は黄色と、名の通り、紫がかった微妙な色合いの蝶で、翅の表も、単純な白黒ではなく、紫色の鱗粉が薄く乗っていて、なかなか味わいのある蝶です。
やはり時期が良かったせいか、とても新鮮でどの蝶も美しいと思います。
ご存知、ホシミスジ。日本産とは、亜種が異なります。
日本亜種との違いは、前後翅の白い紋列が鮮明なこと。
台湾には、この台湾亜種のほかに、東部の断崖の岩場を好む別の亜種が生息しています。
ホシミスジの種群を細かく分けて、日本産を11亜種とし、台湾産も別種に扱ったりする人もいますが、多少の斑紋の濃淡や形の違いがあるとはいえ、どれも似たようなもので、私にはとても正気の沙汰とは思えません。ブンルイガクなどというもののいかがわしさの最もいい例がホシミスジ研究ではないかとさえ思ってしまいます。笑
メスジロキチョウ
台湾には美しいシロチョウが色々いますが、この蝶も際立って鮮やかな種のひとつ。
翅裏は黄色ですが、翅の表には、ツマベニチョウとはまた別の色合いの鮮やかなオレンジで、目が覚めるような美しさです。
ホナガソウの紫色との対照が素晴らしい。
センダングサで吸蜜した後、飛び上がった勢いで、花粉が飛び散った。
蝶の生命力が感じられる一瞬。