2017-01-01から1年間の記事一覧

謹賀新年 2018年

あけましておめでとうございます。 2018年の新年が明けました。 昨年に続き、元気に蝶の写真を楽しみたいと思っています。 今年もよろしくお願いいたします。

Lさんのプレゼント 台湾撮影記・番外編

世界の美しい蝶が好きな人ならご存知、東北・東南アジア一帯に広く分布するカラスアゲハ(P.bianor)のあまたある地方変異、亜種の中で、最も美麗とされる蘭嶼島特産亜種で、名の通り瑠璃色の輝きがとりわけ美しいカラスアゲハ。それが今回のコウトウルリオ…

10月台湾撮影記8 -メスジロキチョウ -

台湾滞在もあと二日を残した10月16日。 まだ姿を見ていないイナズマチョウを探しに、日本人の蝶好きには戦前から有名な南山渓の周囲に出かけました。 昨年の豪雨で、南山渓の地形が大きく変わり、「夢谷瀑布」と言われていた名物の滝が山の斜面全体が崩壊し…

10月台湾撮影記7 - ヘリブトルリシジミ -

ルリシジミのグループは、台湾には9種類います。 日本と台湾で共通する種類は、ルリシジミ・スギタニルリ・サツマ・ヤクシマルリ・タッパンルリの5種類ですが、日本の普通種・ルリシジミは、台湾では極めて稀な珍種だそうです。 また、ちょっと意外なこと…

10月台湾撮影記6 - アケボノアゲハ -

台湾特産のアケボノアゲハは、台湾中部の1000m~3000mの高地帯だけに生息するアゲハチョウです。 外国の美しい蝶に関心のある人にとっては、かの国を代表する美麗種として標本や写真などでおなじみです。 世界中の華麗さを誇る蝶たちと比肩する美蝶である事…

10月台湾撮影記5 - ミヤジマミスジ -

台湾に出かけた翌日、内田春男さんの内田3部作に頻繁に登場するタテハチョウの宝庫ともいわれる台湾中部・谷關で、現地に着いて車から降りたところでミヤジマミスジを撮影しました。 リュウキュウミスジも一緒に飛んでいるので、それとはわからずにいたので…

10月台湾撮影記4  - アリサンシジミタテハ-

10月台湾撮影記5回目は、アリサンシジミタテハです。 名の通り、シジミとタテハの両方の名前を持った興味深い蝶ですが、残念ながら、シジミタテハの仲間は日本には生息していません。 それゆえ、台湾には別亜種を含め3種類もいるのはうらやましい気がし…

10月台湾撮影記3  - イワヤマヒカゲ -

台湾には、前回のアリサンチャイロヒカゲのように、ちょっと変わったジャノメチョウがいて、カノクロヒカゲやナガサワジャノメ、ミヤマヒカゲ、オジロクロヒカゲ、ギンジャノメなど、日本の地味なばかりの印象が強いジャノメとは違った魅力的な紋様をもった…

10月台湾撮影記2  - アリサンチャイロヒカゲ -

例年ならば、10月の台湾は高気圧に覆われて、いいお天気の日が多いそうです。 ところが、今年は近年の異常気象のせいで、毎日雨が続きました。 面白いことに、そんな中で、台湾中部だけは局地的に雨が降らず、曇りか場合によっては晴れたりしていました。 台…

7回目の台湾 10月台湾撮影記1 - フタオルリシジミ -

早いもので、10月ももう終わり。 仙台はヤマトシジミやムラサキシジミなど数種を除いて、もうすっかり蝶のシーズンは終わってしまいます。 冬支度をして引きこもっているのも悪くはないけど(笑)、やはり蝶を追う快感はどうにも捨てがたい。 そんなわけで、…

北海道 続き3 - シロオビヒメヒカゲ・リンゴシジミ -

更新がだいぶ間が空いてしまいました。 北海道の特産種では、これまでシロオビヒメヒカゲとリンゴシジミは何度か撮影してきました。 しかしながら、どちらも若干季節が遅くて、やや鱗粉の鮮度が落ちてしまったものしか写すことができなかったので、今年こそ…

北海道 続き2 - カバイロシジミ -

北海道の同好者の方から、カバイロシジミは、北海道特産種のなかでも、最近とりわけ撮影しにくい蝶になったということを聞きました。 オホーツクに面した原生花園などの安定した発生地を除けば、これといったポイントを特定しにくく、そうしたポイントでも一…

北海道 続き - エゾシロチョウ・カラフトタカネキマダラセセリ -

北海道の続きです。 今年はウスバキチョウの新鮮なシーズンに合わせて出かけたので、これまで何度か撮影してきた蝶でも、より新鮮さが違うものを撮影できました。 エゾシロチョウ エゾシロチョウ♂ 2017/06/30 上士幌町 北海道では、決して少なくない蝶ですが…

思い出の大雪山2 - ウスバキチョウ -

ウスバシロチョウ類では唯一、黄色のパル(Parnassius)であるばかりではなく、朝鮮半島、アムール、中国北部、アラスカ、カムチャッカなどの別亜種に比べて、大雪山の亜種(P.eversmanni daisetsuzana)が最も黄色みが強く黒条が明確、しかも赤紋が大きく鮮や…

思い出の大雪山1 - ダイセツタカネヒカゲ -

明日から10月。 仙台はすっかりシーズンオフに突入です。 最近すっかりなじみとなったツマグロヒョウモンは秋でも綺麗な個体が見られますが、遅出のアゲハチョウ達は、古ぼけたお爺さんとお婆さんしかいなくなりました。 このまま拙ブログもお休みモードに…

初秋のコントラスト - クロアゲハ-

猛威を振るった台風も過ぎ去り、今週は秋らしい青空が広がっています。 台風が来てなぎ倒される前にと、少しだけ早かったのですが、先週、ヒガンバナの咲くポイントを尋ねました。 8月の悪天候とは打って変わった穏やかな初秋の日差しを浴びて、クロアゲハ…

今年最後のターゲット - ツマジロウラジャノメ -

秋の気配が感じられる朝夕。 野山の蝶たちは、第2化発生の夏型の季節もそろそろ終盤に近くなってきました。 そんな年2化の蝶の中で、仙台近辺では特に撮影の機会がないツマジロウラジャノメ。 かつては林道の側面に切り立った崖地や露岩地にポツポツと発生…

クジャクチョウ 拾遺

仙台近郊でクジャクチョウが完全復活したのは、前回の拙ブログに書きましたが、今年は信州などでも同じ傾向がみられるようです。 その後もいくつか撮影したので追加の画像を。 クジャクチョウ・イチモンジセセリ 2017/09/04 遠刈田温泉 イチモンジセセリとツ…

夏もないまま 秋が来た  - 高原のタテハ -

もう、9月。 夏らしい日差しがないまま、秋雨前線と台風の季節になってしまいました。 結局、ムモンアカシジミの姿を見ることもなく、この夏は終わりそうです。涙; 8月の末日も、天気予報は相変わらず雨。 ところが、朝食を摂っていると空がやけに明るく…

真夏の河原で

平均気温22度という異常な仙台の夏。 7月下旬から37日間、連続雨天日の新記録だそうです。 雨では蝶の撮影もままならないので、仙台を脱出して南下、日帰りで河川敷の蝶を尋ねてみました。 お目当てはミヤマシジミ、シルビアシジミ、ツマグロキチョウ。 …

雨降りの日々は - ジョウザンシジミ -

8月に入ってから、一日たりともお天道様を拝んでいません。 さすがに、農作物への影響が出始めて、野菜が高騰しています。 今の時期、ムモンアカシジミが出ているはずなのですが、この雨の毎日ではお目にかかることができず、やきもきしているうちに、お盆…

真夏の疎林で  - キマダラモドキ -

待ちに待った、キマダラモドキ。 昨年、撮影した仙台のキマダラモドキは、♂1と♀1だけ。 毎日のように出かけても、見ることができた♀は、いつも同じ個体で、それ以外のキマモを見ることはついにできませんでした。個体数はとても少ないと思われます。 しか…

HDに取り込み失敗 涙; - アイノミドリシジミ-

先日、大失敗をしてしまいました。 SDカードからパソコンのHDに取り込む際に、何を間違ったか、一部を消去してしまいました。 こんなことをしたのは、今回が初めてではなく、昨年北海道から帰った後、せっかく撮影したカラフトルリシジミの新鮮な♀や、シ…

卍巴飛翔の愉悦 - メスアカミドリシジミ -

フジミドリシジミの次に現れるのがメスアカミドリシジミ。 仙台市郊外では森林性のゼフですが、山地に広く生息しているようです。 オスたちのテリ場所が例年決まっていて、シーズンには彼らの目くるめく卍飛翔を眺めるのが楽しみです。 2017/07/06 仙台市泉…

今年も降臨 - フジミドリシジミ -

ゼフの季節が始まると、最大の楽しみはフジミドリシジミです。 昨年、一緒に北海道と信州を撮影して歩いた台湾の友人が今年も来仙して、昨年時季外れで撮影できなかった北海道の蝶を撮影に出かけましたが、実は今回の彼の第一の目標は、フジミドリシジミの撮…

梅雨に唄えば w  - ウラゴマダラシジミ -

ジーン・ケリーの「雨に唄えば」は、アメリカ人によるオールタイム映画ベストテンのセレクションにはいつも入っている、アメリカ人のカルチャーにとってよほど思い入れのある映画のようです。現在のように、たとえ能天気なハリウッドの娯楽映画といえども、…

今年も会えました - ウスイロオナガシジミ-

確たる撮影ポイントを特定しにくいウスイロオナガシジミですが、運よく一昨年、昨年と2年連続で撮影できました。 昨年、発生木と思われるミズナラの大木が、ナラ枯れのために、青葉山では全滅状態となってしまい、今年はこの蝶とは会えないのではないかと思…

念願の二口渓谷・ウラジャノメ!

仙台赴任以来、長年の懸案だった宮城県・二口渓谷のウラジャノメに、ついに遭遇しました。 まずは、奇しくもちょうど4年前の今日、このブログに書いた記事をぜひご覧いただきたいと思います。 ↓ これです。(下記を右クリックして「リンクを新しいウインド…

トネリコの梢に舞う   - チョウセンアカシジミ -

昨年は、若干フライイング気味で、たった一頭の♀を見ただけに終わってしまった山形のチョウセンアカシジミ。 今年は、この蝶をぜひとも撮影してみたいという、台湾のLさんの来日に合わせて、撮影を計画しました。 朝、蝶友のAさん、友人のK君、台湾のL…

受難の蒼 - アサマシジミ 本州中部低地亜種 -

昨年、アサマシジミの日本産全亜種をすべて撮影するという野望を抱いたものの、片方の亜種はオスだけ、別の亜種はメスだけという結果に終わりました。涙; ことしは雪辱を果たすべく、先日、中部低地亜種L.s.yaginusの姿を求めて、信州へと出かけてきました…