2016-01-01から1年間の記事一覧

北限のムラサキシジミ <追加画像>

前回ブログ更新の後、何度か温暖な日があり、ムラサキシジミを追加撮影することができました。 なかなかいい位置で見せてくれなかったオスの完全開翅にも、やっとお目にかかれました。 今回は、紫色の輝きをしっかり写したいと考え、できる限りアップで撮る…

北限のムラサキシジミ

20年ほど前、仙台にきたばかりのころ、青葉山の散策途中でムラサキシジミを見つけました。 その前まで住んでいた秋田にはこの蝶はおらず、図鑑や標本でしか見たことがなかったので、生きたムラサキシジミは実に美しく輝いていました。 あたりを見回してみ…

晩秋の青メス

9月以来、このブログを更新しないまま、とうとう11月中旬になってしまいました。汗; 9月を過ぎると、仙台のフィールドは、晩秋の蝶たちの姿が見られるばかりで、シーズン・オフといっていいほど寂しくなります。 そんななかで、楽しみはヤマトシジミの…

夏の終わり 2  -ムモンアカシジミ・キマダラモドキ -

夏の終わり・・どころか、もう秋突入なのではありますが。笑 9月でも生き残りの個体を見かける、ムモンアカシジミとキマダラモドキです。 仙台周辺ではクロミドリシジミとともに、近年非常に個体数を減じ、大変まれな種になってしまいました。 仙台の希少種…

夏の終わり 1 -エルタテハ・キベリタテハ -

東北では、8月に入ると蝶の種類はめっきりと少なくなります。 今年は、恒例のゴマシジミはタイミングが悪くて出かけられず。 オオゴマシジミは、いつものポイントに東北以外の採集者が入っていて早々に引き上げ。 そんなわけで、あっという間に成虫越冬のタ…

ご当地・・・ その2

ご当地ヒメシジミ 今回は、本州中部です。 長野県・上高地 2016/07/21 中部の低山地帯のものとはかなり違って、青色が美しく北海道産のものとよく似ている。 低地のようなクロヘリ型はおらず、クロテン型のみ。 中には、6枚目のような青地が拡大し、黒縁がぎ…

ご当地・・・ その1

よく巷で、ご当地グルメとか、ご当地ソングという風に使われる「ご当地」とは 「その土地特有の、また、その地域独特 のという意を含んで使う語」だそうです。 そこで、今回は「ご当地ヒメシジミ」。 ヒメシジミは場所によっては多産するものの、決してどこ…

豹紋蝶など

北海道と本州の共通種として面白いのは、ヒョウモンチョウとコヒョウモンです。 北海道以外では、ヒョウモンチョウは、本州北部(岩手・秋田・青森)と中部地方に、コヒョウモンは中部地方のみに分布していて、 どちらも北海道のものとは別亜種とされている…

緊急事態!

私の蝶のブログでは異例のことですが、自然愛好者として、これは座して眺めているわけにはいかない事態が沖縄のヤンバルで進行しているようなので、敢えてここに他リンクの緊急の呼びかけを張らせていただきます。 緊急賛同募集! 生物多様性の宝庫、やんば…

アサマ三兄弟

北海道と信州を10日間で駆け抜ける撮影旅行で、最大の目標は、アサマシジミの代表的な地方型を一挙に撮影してしまう、ということでした。 アサマシジミは、北海道と本州中部のみに生息し、東北にはいない蝶の一つです。 発生時期が、東北のゼフィルスの発…

大雪山へ

北海道で蝶、といえば当然大雪山を外すわけにはいきません。 カラフトルリシジミを撮影後、私と友人は層雲峡へ宿をとりました。 翌日の朝、大雪山の黒岳に登るためです。 特に台湾の友人Lさんがあこがれていたウスバキチョウの撮影が最大の目標です。 しか…

金ぴかのファミリー

北海道と本州中部山岳地帯に共通する同一ファミリ-の第2弾は、タカネキマダラセセリとカラフトタカネキマダラセセリです。 カラフトタカネキと初めて会ったのは、6年前に訪れた層雲峡近くの林道です。 その時は個体数も少なく、すぐ姿を消してしまったの…

北海道と本州のファミリーたち

北海道と本州中部には、北方系の同一種または同一ファミリーの蝶がいます。 今度の北海道と信州掛け持ち旅行では、運が良ければ、これらの蝶を一回の旅行で一挙に写してしまうことができるかもしれないと期待しました。 ブログ主が特に今回是非とも北海道・…

ノーザン・ブルー  北海道へ

しばらく拙ブログの更新をサボってしまいました。・・・汗; 先日、台湾の友人が来日して10日間、一緒にあちこちの撮影旅行をしておりました。 数日なら毎度のことですが、今年5月のように国外に出かけるのは別として、10日間も蝶の撮影の為に国内を旅して歩…

執念のフジミドリ

昨年、仙台にいるゼフィルス全種の撮影をしようと考えたのはいいけれど、とりわけ撮影困難と言われるフジミドリシジミを写すのには、文字通り四苦八苦しました。 高いブナの梢をちらちらと飛ぶ豆粒のようなフジミドリを見て、ほとんど不可能ではないかとさえ…

低山の遅出がお目見え

低山のゼフ達は、もう発生地から多くが分散しつつあります。 羽化後間もないオスたちは、メスの羽化を待ちながら、しばらく発生木の周辺にいるようですが、メスとの交尾を終えると発生地の外へ飛んで行ってしまい、めっきりその姿が見えなくなってしまいまし…

ゼフィルスの新ポイント

昨年は仙台近辺に生息するゼフィルス全種の撮影に挑戦しました。 結果的には、クロミドリを除いた全種ってことになってしまいましたが、当初難関かと思っていた種類がそれなりに撮影できたので、うれしい経験でした。 今年は、すこし撮影場所も目先を変えて…

遅ればせながら・・・ゼフ、やっと出ました

今年の仙台のヒメギフチョウは、記録的に早かった昨年より、さらに1週間も早く発生しました。 新潟・山形のギフも早くて、今年は全般に蝶たちの発生が早いものと思っていました。 ところが、ゼフ類の発生は逆にかなり遅れています。 昨年は、オオミドリやア…

蘭嶼島、再び

台湾撮影旅行シリーズの最終回。 今回の台湾旅行では沢山の初撮影種があったのですが、東北の蝶シーズンたけなわでもあり、思いっきり端折って今回でとりあえず切り上げたいと思います。 珍種・ララサンミスジのことなど、面白いネタもあるのですが、これら…

フトオアゲハの異態 その二

前回からのつづき センダングサの花で吸密する姿を初めて見たというLさんの驚きをよそに、このフトオの♂は次々に花を飛び移っていました。 その時、轟音をたてて車が通り過ぎました。 蝶は車の騒音と巻き上げる風に驚いて、遠くに飛び去ろうとします。 Lさ…

フトオアゲハの異態 その一

前回からのつづき 初回に続いて、2回目のフトオ・ポイントでも、曇り空の中、小雨もぽつぽつ降り始めた午後2時を過ぎてもフトオは現れません。 結局この日もダメかとあきらめて、下山することになりました。 車で山を降りている途中、突然Lさんが「寛尾(…

今年のフトオアゲハ - 寒波の影響・甚大 -

台湾に蝶の撮影に出かけるというからには、その第一のターゲットは、もちろんフトオアゲハです。 今回は、5年ぶりのフトオ撮影旅行でした。 時期的には、4月末から5月中旬頃が最盛期と言われています。 私は、GWの海外旅行ラッシュが終わる直後に10日…

フトオアゲハのモデル

臺灣旅行の続きです。 日本人にとっては、台湾の蝶といえばまず真っ先に思い浮かべるのは、フトオアゲハではないでしょうか。 このフトオアゲハは、昔はPapilio属に近い仲間だと思われていたのに、幼虫や蛹の形態から、どうもマネシアゲハ属Chilasaに近いア…

ベニカラの悲喜劇

ベニモンカラスシジミ♀ 2016/05/29 長野県飯田市 ついに写すことができたベニモンカラス。 まさしく、奇跡の一枚 先週末、週間天気予報では晴れるとの情報を信じて、南アルプスのクモマツマキチョウの撮影に出かけました。 ところが、予報が当日の朝になって…

チャマ健在

昨年非常に数が少なかったチャマダラセセリが気になっていました。 台湾から帰ってすぐ、写真の整理もしないまま岩手に向かい、その姿を見にでかけました。 昨年と違い、ボランティアや地元の地権者による藪や低木の刈り払いなどが行われている様子がよくわ…

撮影至難    -台湾篇-

蝶を撮っていると、中には写真が撮影しにくい蝶、というものがいます。 フトオアゲハのように数が少なくてそもそも姿を現さないのは、撮影したくてもできないという意味では、撮影しにくいといえるのかもしれませんが、ここでの「撮影しにくい」は、日本の蝶…

ギガンテア 3  - 目撃! -

ギガンテア 2 - ヒマラヤの飛び地 -

ギガンテア - 赤目の巨人 -

曇天のなかでも

シルビアシジミと初めてお目にかかったのは、昨年秋、九州のタイワンツバメシジミ撮影旅行の時です。 そのあと、洪水被害が心配された鬼怒川河川敷のシルビア保護地を尋ねました。 どちらの場合も、もう季節が外れ気味で、はじめてお目にかかったシルビアシ…