2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

林間に棲む - キバネセセリとウラゴマダラシジミ -

今年の6月は、前半が盛夏、後半は梅雨寒。 始めは、この暑さがこれからずっと続くのかと考えるだけでもう汗だくになりそうなほどでしたが、中旬以降は曇り空の日が多くなり、今週は20度を下回るほどの気温になりました。 それでも、木々の緑は濃く、林間…

低地性ゼフの季節 - アカシジミなど -

ゼフィルスの季節となりました。 今年のアカシジミの初見は、6月5日。昨年は5月28日でしたので、一週間以上遅い羽化です。 6月に入ってからは、真夏日がしばしばあるほど暑い日が続きますが、なぜか例年に比べ、個体数が少ないように感じられます。 特…

不思議なヒメシジミ

梅雨入り前の、青空がまぶしい初夏の草原。 昨年に一週間以上も遅れて、ヒメシジミが発生し始めました。 この蝶に関しては、不思議に思うところが色々あります。 福島会津のキマダラルリツバメが生息するような場所にいる場合は、しばしば大量の数が見られま…

若葉の林縁と草原で

初夏の新緑が目に美しい季節となりました。 ススキの草原では、ギンイチモンジセセリがその愛らしい姿を見せ、新しい若葉が日々茂りゆく木漏れ日の草藪ではウスバシロチョウがゆっくりと飛び回っています。 ギンイチモンジセセリ たった今羽化して、翅を伸ば…

初夏の高原で  ベニシジミ・春型

今年は、4月の寒の戻りが長きにわたったせいか、記録的な暖冬の翌年にもかかわらず、蝶たちの発生が遅いようです。 ギンイチモンジセセリを撮影しに行った高原で、まだ新鮮なベニシジミの春型を見つけました。今年は外出自粛というわけで、どこへも出かける…

カラスアゲハの魅力 3  求愛行動

この時期、アゲハ類が舞う草原はマアザミが花盛り。草原の縁には半日陰を好むトウゲダケブキも黄色い花をつけています。この草原では出現時期が重なるカラスアゲハやクロアゲハ、モンキアゲハ、オナガアゲハなどが入り乱れて吸蜜しています。若干時期がすで…

カラスアゲハの魅力 2  多彩な♀の個体変異

前回に引き続き、カラスアゲハ。 カラスアゲハの魅力は、とりわけ♀の個体変異の多様性にあります。前翅のチャコールグレーに緑色を重ねた地色。見る角度や光線によって、ほとんどビロードの黒に近いダークなものから、緑色が強く出た明るいものまで地色の変…