シーズン・オフ 1 - タイワンカラスシジミ-
新年があけたあと、ブログの更新にだいぶ間が空きました。(;^_^A
シーズンオフは、例によって、これまでブログにアップしていなかった画像を次のシーズンまでのしのぎにしたいと思います。
え?これってなに?!!!
と思われるかも。
このゼフみたいな蝶の正体は、
タイワンカラスシジミです。
食樹の太い幹に産卵中の♀
葉裏に見つかった蛹
台中郊外の道端に開けたちょっとした草原。
一面に咲いたセンダングサに沢山の他の蝶たちに交じって吸蜜していました。
手前は♀。奥が♂。
どちらも羽化間もないピッカピカの新鮮な個体です。
交尾のカップルもいました。
どれほどの数がいるのかと思うほど沢山のタイワンカラスシジミの群の中に、
1頭、ゼフみたいな蝶がいました。
どう見てもカラスシジミとは思えません。
おなかの張り具合、紋様のくっきりした感じから♀のようです。
台湾には27種のゼフィルスが知られていますが、それらのどの種類とも似ていない、極めて美しい個体です。
ひょっとして、台湾産ゼフィルスの新種?
あたりを見回しても、ゼフが付きそうなカシの類は見当たりません。
斑紋はだいぶ違っていますが、翅の形や尾の形状から推測するに、この変わったシジミはタイワンカラスシジミの異常型のように思われました。
日本のカラスシジミ類、とくにベニモンカラスシジミによく出る裏面の白線が太目に現れる「紋流れ」型が顕著に発達した個体ではないでしょうか。
異常型というのは、往々にしてどこかいびつで過剰・または過小な、アンバランスな感じがあるものですが、中には極めてまれに完全な調和を保った美麗なものが出ることがあります。
この♀はその見事な異常型の例、と言っていいのではないでしょうか。