ムシャミドリシジミ - 冬眠シリーズ11 -

 あと一日で3月になります。
 やっと春が来る!という思いがつのりますね。
 オフ・シーズンのこの「冬眠シリーズ」もやっと終盤に近くなってきました。笑

 今回は、台湾産ミドリシジミの各種。
 ゼフィルスの分布の中心地はヒマラヤ東部から中国南西部にかけての照葉樹林帯で、台湾と日本はその最東部の中心地となっていて、台湾では27種、日本には25種が生息しています。
 日本と台湾のゼフィルスは、ほぼ同じ時期に大陸から分布を広げたこともあり、共通種とそれに準ずるおそらく祖先は同種と思われる近似種も多くみられるようです。

 台湾のゼフィルスは、発生時期が日本より1か月ほど早く始まり、最も遅く発生する種は7月中旬ごろとシーズンも長いので、日本のゼフのシーズンと重なってしまいます。
 そのため、なかなかこの時期に台湾に行くことができずにいたのですが、昨年はやっと台湾のゼフィルスを何種か撮影することができました。
 台湾の森林性の蝶は、種類がとても多いのですが、どれもこれも珍種ばかりです。
 生物種の数は、一般に北へ行くほど少なくなり、そのかわり同種の個体数は反比例して多くなります。そして、南へ行くほど、種類数は爆発的に増え、一種類当たりの個体数は少なくなっていく傾向があるそうです。
 植物の種類が北ほど少なく、大群落を作り、南ほど種類が増え、生育個体数が少なくなることが原因と言われています。

ムシャミドリシジミ♂ 台湾・新竹縣秀巒
     日本のミドリシジミ・メスアカ・アイノと同じ属のミドリシジミ

ムシャミドリシジミ♂ 台湾・新竹縣秀巒
この属の特徴は緑色の輝きが強いことですが、このムシャも強烈な金属光沢があります。

ムシャミドリシジミ♀ 台湾・新竹縣秀巒
アイノと同じように、♀はAB型が多いそうです。
両翅がきれいに開くタイミングを待っていましたが、結局この角度からしか写せなかったのがちと悔しい。汗;

ムシャミドリシジミ♂ 台湾・新竹縣秀巒

ムシャミドリシジミ♂ 台湾・新竹縣秀巒
同じ環境にいるヒメシロシジミとツーショット。

ムシャミドリシジミ♂ 台湾・新竹縣秀巒
今年の新年のご挨拶に使ったショットです。汗;