カラスシジミとミヤマカラスシジミ
ブログ主のフィールドでは、カラスシジミはミヤマカラスシジミの10日~2週間ほど早く発生します。
ところが、人目に触れるのが何故かミヤマカラスシジミのほうが早く、カラスシジミはミヤマカラスの最盛期の頃に、破損した♂やスレた♀がぽつぽつと姿を見せることが多いようです。
羽化した後の行動習性の違いからこうした現象になるのかもしれません。
カラスシジミは、ハルニレが生育している低山から奥山にかけて広く生息しているようですが、従来まで記録が少ないのは、カラスの人目に触れにくい習性と関係していると思われます。
一方、ミヤマカラスシジミは、本州中部に行くと、ちょっとした街中の公園でもごく普通に見かける蝶ですが、仙台周辺では知られたポイントは多くありません。とはいえ、ブログ主は意外な場所で遭遇する機会が少なからずありました。恐らく、スジボソヤマキチョウがいる場所ならどこにでもいると思われますが、これもなかなか人目に付きにくい行動をしているのかもしれません。
今年は、発生初期に吸蜜に訪れる何頭ものオスや♀を見かけましたが、その後ぱったりと姿を消し、撮影ができたのは二日間だけでした (;^_^A
これらの画像は出始めて初日か二日目ぐらいの個体です。
その後は、まったく吸蜜に出てこなくなってしまいました。
一方のカラスシジミ。
今年こそ、新鮮な♂を何とか撮影したいものと思って、発生初期に日参しました。
飛ぶ姿は何度も見かけるのですが、地表近くの花に降りてくることがなく、まったく撮影はかないませんでした。
結局、このようにやや鮮度の落ちた♂や♀が吸蜜に姿を見せたのは、ミヤマカラスシジミの最盛期を過ぎると思われる頃でした。
これは♂。
ヒメジョオンは通年花をつけていますが、カラスシジミはいつでも訪れるという訳ではないようです。
ヒヨドリバナに吸蜜に訪れた♀。
だいぶ擦れた様子から、羽化して数週間近くは経っているのではないでしょうか。
一部翅は破損しているものの、翅の模様の美しさは感じられます。