土壇場のミヤマカラスアゲハ
今年の春の異常な降雪で、春に出てくる蝶に最も影響があったと思われるのが、ミヤマカラスアゲハでした。
ヤマツツジの開花にシンクロするように発生してくるはずが、今年は花の開花期にはすでに飛び古した個体ばかり。その後は、例年に比べて極端に個体数が少ないようで、さっぱり姿を見かけません。
ことしは、満足にきれいなミヤマカラスを見ないままシーズンが終わってしまうかと残念な気持ちでおりました。
5月の下旬になると、通常は♂は飛び古し、♀もかなり翅が痛んでしまいます。
ところが、今ごろになって、非常に新鮮な♂を見つけました。羽化して1日か2日ぐらいしかたっていないのではないかと思われるような、ピカピカの♂です。
見つけたのはこの♂1頭だけでしたが、目の前で吸水してその光輝く翅をじっくり見せてくれました。
ミヤマカラスのアイデンティティを示す、鮮やかな赤紋列と内側の黄色い帯。
明るい日の差す場所では、深いブルーが変化し、緑色がかって見えます。
飛び立つ後ろ翅にスポット状に日の光がさして、
プラチナブルーがまぶしく輝きました。
頭部に吸蜜したときに付着したと思われる白い花粉がくっついています。笑
飛び立とうとして、体を宙に浮かせた直後の翅の全開姿勢。
まるで展翅標本みたいに前翅も思い切り前方に持ち上げています。
クロアゲハもやってきて、2頭ならんで吸水を始めました。
光の当たり具合、ピント、ともにいい塩梅にきまってくれました。
これは同じ日の午後、別の場所で見つけた♀。
直射日光がきつく、背景が暗いので、花の色が飛んでしまいました。(;^_^A
まずは、今年もミヤマカラスの美しい姿を撮影できたので満足です。笑