春型の季節も終わりかな -カラスアゲハ -

 仙台市の南の小山、太白山は例年だとアゲハ類が豊富なポイントです。
 毎年、今の時期は黒いアゲハを目いっぱい写しているのですが、今年はどうしたわけか、昨年よりも全体的にアゲハチョウ類の数が少ないように思われます。
 
 とはいえ、もともといい環境のところなので、そこそこに姿を見ることはできました。
 この数年、カラスアゲハを追いかけているのですが、どうもこのあたりのカラスには発生時期が少しズレてちょっと色合いの違うのがいるように思われます。
 

タイプ1
 春の早い時期に発生し、全体に濃い青色を呈し、名の通り黒いカラスです。

2018/05/11
カラスは、ミヤマカラスのほんの少しあとに羽化。

2018/05/11
早い時期に出てくるものは、こうした濃紺のものが多いようです。

2018/05/15
これも黒い傾向の強いカラス
撮影した時の角度にもよりますが、このタイプの特徴として、前翅が鋭角的なものが多いようです。

2018/05/26
前翅も含めて一様に濃い青色。




タイプ2
カラスアゲハ最盛期以降にたまにみられる美しい個体。
全体に緑色が強く、明るく華麗な感じのカラスアゲハです。

2018/05/26
後ろ翅の前縁から中室にかけての青い部分の輝きが強く、赤い紋が外縁各室に現れるものが多い。

2018/05/26
前翅は全体に幅広く丸みを帯び、ミヤマカラスアゲハのような黄緑色の帯が強く出る。
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これほど違う傾向のカラスが、発生時期にも違いがあるというのも面白いと思います。
ただ、この変異は中間的な個体も多く、はっきりとした2型といえるようなものではないようです。


以下は、おまけ。
ミヤマカラスアゲハとクロアゲハ


   2018/05/20

2018/05/20


2018/05/24

     2018/05/26
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2018/05/26
この時期のミヤマカラスにしては、あまり擦れておらず比較的綺麗な個体だった。