ヤマツツジの林で - ミヤマカラスアゲハ♀など -
ヤマツツジ開花の最盛期に同期して出てくるはずのミヤマカラスアゲハは、今年はヒメギフと殆ど変わらないほどの早い発生を見せて、♂はもう綺麗な個体が殆どいません。
結局、♂の綺麗なものには出会わないままに、次のステージに季節は移っていきます。
ツマキチョウのペア。
この2頭が高く舞い上がった先を追いかけると・・・
樹上で交尾が成立していました。
見上げる高さなので、こんな写真しか撮れません。(´;ω;`)
ヤマツツジで何やら羽ばたいているのでよくみると・・・
ミヤマカラスアゲハの♀でした。
ミヤマカラスの春型♀には、なかなか遭遇できません。極めてラッキーでした。
オナガアゲハも出始めました。
コチャバネセセリ。
ど普通種とはいえ、新鮮なチョウは実に美しい。
いよいよカラスアゲハのシーズン。
♂のピカピカな画像が撮れたのも一年振りです。
♀も出始めたようなので、これからが楽しみです。
晩春のススキ草原 - ミヤマチャバネセセリ ほか-
曇り空の地味な景色の中で羽を広げてくれた春型。
紅色がとても綺麗です。
春は駆け足に過ぎ去り、もう季節は晩春の気配です。
どんよりとした重苦しいお天気でしたが、新芽が萌え始めたススキの草原に出かけてみると、いつもなら、5月下旬ごろから出始めるギンイチモンジセセリがもう姿を現していました。
羽化後間もない綺麗なものもいれば、驚いたことに、もうだいぶ擦れてしまったものまでいます。
やはり今年は、蝶のカレンダーがだいぶ忙しいようです。
新鮮なギンイチ
すでにいくらかスレ気味のものも・・・
ここの草原は広い割に、ギンイチの個体数はまばらです。
枯草の藪を潜り抜けるように飛ぶ
ちょっとピントが甘かった。はは (;^_^A
出ました。 この日のターゲット。
ミヤマチャバネセセリ
ギンイチの最盛期に見かけるミヤマチャバネは、多くの場合破損やスレ個体が目につきますが、恐らく、ギンイチの発生に先んじて羽化するものと思われます。( ↑ クリックで拡大)
夏に出るものは、新鮮な個体を撮影したことがありますが、春型は綺麗なものを写す機会がありませんでした。
この日出てきたただ一頭のミヤマチャバネですが、超ピカピカの美しい♂でした。
アゲハの季節がまた - アゲハチョウほか -
ヒメギフも最盛期を過ぎ、野山はアゲハチョウたちの季節へと巡ってきました。
ヤマツツジも今が盛り。アゲハチョウやミヤマカラスアゲハの♂たちが、元気よく小高い丘の上で飛び回っています。
アゲハチョウのオス同士の追いかけっこ。
時には5頭もの乱舞になることもあります。
ミヤマカラスアゲハの♂も飛んできますが、殆どの翅が大破し、見るも無残に破損しているものばかりです。
特に後翅の破損がひどく、多くは尾状突起が無くなっています。
恐らく山頂を飛び回っているオスたちは、鳥たちの絶好のターゲットになっているのに違いありません。
鳥たちは、蝶の頭部を狙って襲っているつもりでしょうが、じつは、後翅の目立つ赤紋と尾状突起を目や触角と錯覚し、後翅を食いちぎっているだけ。蝶たちの巧みな生き残り戦略、というわけです。
意外に撮影は難しい -ツマキチョウ -
タチツボスミレで吸蜜する♂
ハコベの米粒のような細かい花で、よく吸蜜する。
あまりに花に止まらないので、素早く飛ぶところを置きピンで狙ってみた。
同じスミレの株でも、特定の花だけに来るので、そこを待ちぶせ。
ムラサキケマンには大いに関心がある様子ですが、ちょっと寄ってみるだけで一向に止まる気配がありません。
外来種の白花スミレ、アメリカスミレサイシンに来た羽化直後の♂。
この♂はたっぷりとこのスミレで吸蜜してくれました。
キンポウゲにやって来た♀。
翅裏の雲形模様とモノトーンが渋い。
夕刻が迫り、飛び回っていた♂が竹藪の一角に止まり、翅をたたんで眠りに就こうとしていました。
接写で近寄ってみた。
ちょっと遅すぎました・・・ - スギタニルリシジミ -
ヒメギフの撮影が終われば、続いてスギタニルリシジミ、コツバメなどの春のチョウを追いかけるのが通例ですが、今年は季節の進み方が著しく早くて、まだ新鮮なうちにと思っていたスギタニルリは、すっかり擦れたり、破損したりの個体ばかりになっていました。(;^_^A
まだそれほど擦れていない♂が一頭いました。
鈍い青銅色の翅表が実に渋い感じで、似たような色合いのコツバメも悪くは無いですが、深みのあるいい蝶だと思います。
笹に止まった♂。すっかり擦れてしまっています。
いつもならまだまだ新鮮な個体がいる時期ですが、今年はすっかり最盛期を過ぎつつあるようです。
こちらは、産卵行動中の♀。
高さ10mぐらいのトチノキの枝先に燃え始めた若芽の周辺を盛んに飛び回っては、産卵をしています。
手持ちの望遠レンズを使っても、拡大できるのはせいぜいこの程度が限界。
産卵して飛び上がったところを狙ってシャッターを切りました。
別の谷筋で、ツマキチョウを追いかけていると姿を現した♀
タネツケバナの花上で吸蜜をして、あまり遠くに飛びません。
チャンス到来とばかり、やや接近して撮影。
これだけ近づいても、♀特有の青い金属光沢が見えません。
ヤマトシジミの冷温期型♀やアサマシジミと同じように、一定の翅の角度、光の方向が具合よくレンズの光軸とマッチングしないと、ギラリと輝いてはくれないようです。
もう少し前方からの角度から撮っていれば、綺麗な青色が撮れたかもしれません。
この♀は、この花の吸蜜を最後に高い樹上に舞い上がっていきました。