台北郊外にて・・
去年4月13日~5月12日まで、台北のホテルに投宿し、台湾の春から初夏に出てくる蝶を訪ね歩きました。
旅で出会った台湾の蝶を、これから何回かに分けて紹介して行きたいと思います。
去年の春の時点では、私の手元にあったカメラは
パナソニックのコンデジ DMC-TZ5
同じくパナのHDホームビデオ TM-60
の2台でした。
今にして思えば、もっといいカメラを持っていけばよかったと後悔してますが、このときは蝶の記録としては十分のつもりでおりました。
まさしく、写真は超弩級のどシロートだったというわけです(笑)
憧れの台湾の蝶の、写真よりは動画でじっくりその動き丸ごとを記録に残したいと考え、コンデジは殆ど使わず、多くの場合ビデオを廻しました。素早い蝶を追いかけるのも楽ですし。
ところが帰ってきて、ビデオで撮影した動画を、TVで眺める分にはなかなか結構なのですが、静止画にキャプチャーした画像は、コントラストは低いわ、ピントはボケボケだわ、色のりは悪いわで、散々でした。
またシャッタースピードは、ビデオ撮影の場合、固定のようで、1/60秒だと思われます。
なので、蝶の羽ばたきは完全にぶれぶれで、胴体が分かるだけ、というものが多いです。(悲;;;)
そんなわけで、以下にアップする写真は、ほとんどがぼけぼけのHDビデオからのキャプチャー画像で、とても人様にお見せできるようなものではないのですが、自己満足度・度し難し度<200%>ってことで、どうぞご寛容にお願いいたします。
まず始めは、台湾の首都、台北市郊外の蝶たちから。
台北は、人口270万の大都市ですが、MRTや鉄道やバスを使って、少し郊外に出ると、緑滴る低山地帯が広がっています。
台北北部の夜市で有名な士林の裏手から、台北随一の豪華なホテルのある円山、更に北東~東南部にかけて台北を取り囲むように木柵~象山に至る広大な低地性の亜熱帯植物のグリーンベルトが続いているのです。
この一帯には縦横にハイキング・コースが設けられていて、台北市民の絶好の憩いのエリアとなっています。
こうした低山森林地帯で特に目を引くのは、オオルリモンアゲハ(台湾亜種)です。
カラスアゲハの仲間ではありますが、大きさといい、その飛び方の速さといい、モンキアゲハの白紋を金ぴかの緑色に入れ替えたような美しさで、何度見てもハッとさせられます。
台湾中部~北部だけに分布していて、中部~南部にはルリモンアゲハ(台湾特産種)が代置種として分布しています。新竹郡の一部で両種が混生している場所もあるそうです。
2012/04/18 台北市険南路 TM-60
センダングサに吸蜜に来たオオルリモンアゲハ。
この草は都市郊外の低山地に広く生育していて、年間を通じて次々に花を咲かせます。
2012/04/18 台北市険南路 TM-60
オオルリモンアゲハは台北市郊外に沢山いて、大型で見ごたえがありますが、飛翔力が強く、撮影するのは大変難しい種類の一つだと思います。
花へ来るのを待って、やっと撮影することができました。
2012/04/18 台北市険南路 TM-60
2012/04/18 台北市険南路 TM-60
メスが吸蜜しているところへオスがからんできました。
この画像では羽を閉じていますが、メスは紋が黄緑色、オスは綺麗な明るいブルーです。
上が♀、下が♂のようです。
2012/04/18 台北市険南路 TM-60
うっそうと茂った林縁で、オスとメス、オスとオスどうしの巴飛翔がよく見られます。
訪花の時以外は、蝶道を素早く飛んでいくか、高い木の梢に止まっていたりで、個体数は多いわりになかなかいい写真が撮れませんでした。
2012/04/18 台北市険南路 TM-60
オオルリモンアゲハ♂とツマベニチョウ♂の吸水。
オオルリモンアゲハは、翅を畳んで瑠璃色の紋を隠してしまうと、意外に目立ちません。
ゴミを焼いたあとに残った灰から吸汁していましたが、なにか彼らにとっては美味しいものなのかもしれません。
次回へつづく