台湾ツアー (去年のですけど ・・・汗;;)

いつも勉強にさせていただいているfanseabさんが、身近な日々の撮影記録の合間に、以前に出かけた台湾の蝶画像のアップをされています。
わたしも、これまで何度か台湾にでかけて、蝶の撮影をしたことがあったので、そろそろ今年の蝶のシーズンも終わりにちかくなりつつありますし、こちらのブログでもぼちぼちとアップしてみたいと思います。

そもそも、台湾の蝶への憧れは、もう50年以上も前に出版された
「原色台湾産蝶類大図鑑」 白水隆 保育社
を目にしたとき以来でした。

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当時の技術では最もリアルだと思われたこの本のカラー印刷と、記載された圧倒的な種類の多さ、思っても見ないような南国の蝶たちの紋様の面白さに、どちらかといえば地味な日本の蝶以上に夢中になってながめたものでした。
なかでも、特にフトオアゲハや、イナズマチョウ、キシタアゲハなどの日本には似たようなものがいない、美しく、いかにも珍奇な姿をした蝶たちにひきつけられたものです。


この図鑑を通して、わたしは、初めて蝶と言う生き物のなかにある多様性、複雑さ、その奥深さと不思議さを驚きをもって実感したのだと思います。

当時、大蔵生物研究所という昆虫標本商が(いまでもあるのかな?)、台湾の蝶などを通信販売していました。たしか、一包み50種セット、100種セットなどというのがあって、わたしも50種セットというものを買ったことがあります。
当時は台湾の蝶産業がピークのときで、質のよくない透明ビニールに蝶の羽を挟んだテーブルクロスとか、蝶額などが沢山台湾のお土産として出回っていたものですが、その50種セットの殆どの蝶はそんな装飾用のものに使われている種類が多かったように思います。そもそも採集データもなく、標本としての価値は疑問なシロモノでした。
しかし、これらの標本も時の経過と共に、あるいは脱色し、触覚や足が取れ、羽が壊れ、いつしか胴体が虫に食われて消滅してしまいました。(単に管理が悪かっただけなんですけどね 汗;;)

社会人となり、それなりに蝶への関心は失わずにいたものの、いつしか蝶を捜し求めてという目的での野外活動は少なくなりました。それが、昨年のリタイア後、まだ一度も見たことがない蝶の姿を見るためだけにあちこち出かけてみたいものだと思うようになったのですが、ただ見るだけではもったいないと、コンデジで接写が簡単にできるということで、写真に残すことにしたわけです。
でも、ほんとにその蝶がたしかにいましたという記録以上のものではありませんでしたが。

一方、旅行会社のパンフレットなどを見ると、いまや台湾というのはもっとも安く、簡単にいける外国の一つだということを改めて知り、これはなんとしても台湾にでかけて、かの地の憧れの蝶たちの死んだ標本ではなく、生きている姿をこの目でじかにみてみたいものだと思うようになりました。

そんな折も折り
去年の3月11日、あの東日本大震災が発生したのです。


つづく