今日の一枚 初秋のヤマトシジミ♀

 暦も10月に入ると、近くでみられるチョウの種類はごく限られて来ます。
 多くは普通にどこでも見られるもので、年に2・3回の発生を繰り返す多化性の種類です。
 それぞれが季節型を持っていて、秋には幼虫時代に食草の硬化した葉を食べたり、日照時間が短い期間を過ごすことが引き金になって、秋型と呼ぶタイプがでてきます。
 その中で、特に撮影意欲をそそるのが、ヤマトシジミの♀。
 春や夏には黒いのに、秋にはブルーの鱗粉を纏うものがでてくるところが面白いと思います。
 でも、個体差も大きく、夏型とそれほど変わらない黒いものもいれば、まるでアサマシジミを思わせるような美しいブルーの♀がいることもあり、興味が尽きません。

 
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ヤマトシジミ♀ 仙台市青葉区 2015/09/27

 この時期のヤマト♀は、碧みは十分とは言えず、ほとんどは黒の地に青い鱗粉が中室の一部に出るだけということが多いのですが、この♀は早くもアサマシジミ♂みたいな装い。
 仙台周辺のヤマトの♀のブルーの発達程度はかなり大きく、しかも地色の黒と青の輪郭がしっかり出る傾向があるようです。

 今の時期でさえ、こんな青い♀が出るということは、この後の世代、恐らく10月下旬から11月中旬に出てくる晩秋型の♀は、さぞかし美しいに違いないと、今から楽しみでなりません。