7回目の台湾 10月台湾撮影記1 - フタオルリシジミ -
早いもので、10月ももう終わり。
仙台はヤマトシジミやムラサキシジミなど数種を除いて、もうすっかり蝶のシーズンは終わってしまいます。
冬支度をして引きこもっているのも悪くはないけど(笑)、やはり蝶を追う快感はどうにも捨てがたい。
そんなわけで、戦後日本の最も美しいものを深い考えもなく投げ捨てようとする、愚かしい結果が明白な選挙の喧しい日本国を脱出して、今の季節でもたっぷりチョウが飛んでいる台湾へ出かけました。
台湾滞在中、連日のように雨が降っていましたが、今回も行動を共にしてくださったLさんのご厚意で、埔里にある別宅に逗留させて頂き、ローカルな天気予報を見ながら、雨の場所を避けるようにして毎日無駄なく行動をする事が出来ました。
お陰で、今回も多くの貴重な蝶に会うことができ、充実した撮影旅行となりました。
シーズンオフでもあり、これから数回にわたって10月の台湾の蝶をご報告してみたいと思います。
まず始めは、フタオルリシジミ Hypolycaena kina inari 。
日本では、尻尾が2本ある蝶はキマダラルリツバメただ一種ですが、台湾ではキマルリ類が3種もいるばかりか、他にフタオと名の付くシジミが5種類もいます。 本種を含むフタオルリシジミのグループで、いずれも碧く美しいシジミチョウたちです。
図鑑で見るこの一群の蝶たちは、その青い色彩だけでなく、非常に姿形が良く、いつか実物を見てみたいものと思っていたのですが、今回やっとその望みが叶いました。
台湾滞在の3日目、うっそうと茂った森の地面で吸汁しているこの蝶に出会いました。
裏面がとりわけ白いので、良く目立ちます。
角度によって美しい青色に光る。
汗の匂いがするのか、ブログ主のリュックに関心があるようだ。(笑)
木漏れ日の中を俊敏に飛ぶ。
二対の尾が綺麗に揃ったとても新鮮な♂。
5枚の連写ショットを合成してみた。(↑クリックで拡大)
Lさんの話によれば、本種は森林性の典型で、生息数は決して少なくないが、目にする機会が稀な蝶だとのこと。