10月台湾撮影記3  - イワヤマヒカゲ -

 台湾には、前回のアリサンチャイロヒカゲのように、ちょっと変わったジャノメチョウがいて、カノクロヒカゲやナガサワジャノメ、ミヤマヒカゲ、オジロクロヒカゲ、ギンジャノメなど、日本の地味なばかりの印象が強いジャノメとは違った魅力的な紋様をもった種類がいるのですが、そのうちの一つ、イワヤマヒカゲは、名の通り1500~3000mの高山に住むヒカゲチョウです。 

 私たちはアリサンチャイロヒカゲを撮影したあと、台湾中央山脈をさらに北に進み、標高3000mを目指しました。 台湾でも唯一、3000mの高度を走る山岳道路が花蓮方面に伸びていて、その最高地点の周囲にこのイワヤマヒカゲがいます。
 最盛期は、7月~8月なので、今の時期にもまだ姿を見ることができるかどうかわかりませんが、とにかく探してみようということになりました。
 
イワヤマヒカゲ♀ 2017/10/17 台湾・合歓山
まだそれ程汚損していない♀がいました。
逆光でチョウの姿は黒つぶれですが、まずはとにかく証拠撮影。笑

イワヤマヒカゲ♀ 2017/10/17 台湾・合歓山
静かに遠巻きに背後を回り込んで、順光の方へ移動。

イワヤマヒカゲ♀ 2017/10/17 台湾・合歓山
さらににじり寄ってアップショット。
縞模様の複雑な紋様がキリンソウの黄色とよく調和しています。

イワヤマヒカゲ♀ 2017/10/17 台湾・合歓山
双翅目の一種と思われる小さな虫も同じキリンソウに飛んできた。
さらに近接ショットを撮ろうする間もなく、このメスは飛び去ってしまいました。

近くにさらに数頭のイワヤマヒカゲを見つけましたが、すでに盛りのシーズンは過ぎ、最初に出会った♀以外は、ボロボロに破損していました。

2017/10/17 台湾・合歓山(3000m地点)からの大展望
右に見えるのは、台湾最高峰・玉山
イワヤマヒカゲは右下から撮影地点の足元に広がる高山性の笹原に生息しています。(↑クリックで拡大)