北アルプスは、はや初夏の気配?

 今年も行ってきました、北アルプス

 いつもなら、中旬から発生が始まるクモマツマキチョウが、4月末にはもう出たという情報が届きました。
 蝶の撮影は、何といっても羽化初期のタイミングが肝心。大急ぎで宿の手配をし、蝶友のFさんを誘って、往復14時間、1200Kmの撮影ドライブへと繰りだしました。
 にしても、異常な気象現象のせいで、例年ならGWの喧騒が一段落した後の撮影適期が、よりによって2週間以上も発生が早まったおかげで、観光ハイシ―ズンの真っただ中になってしまいました。
 果たして宿は取れるかどうか心配でしたが、なんと空いている民宿を発見。大急ぎでブッキングしたのは良かったのですが、こんな時期に空き部屋があるなどという民宿は、想像してしかるべし。やはり、トンデモな民宿でした。
 ま、それはともかく、こちらはとりあえず夜をしのげればそれでいいので、贅沢は言えません。

 当初一泊のつもりでしたが、初日の撮影結果が思わしくなく、急きょ翌日も増泊滞在することを決意、関東の蝶友さんたちが泊っている民宿を確保してもらいました。
 こちらは、料金が前日のオソルベキ民宿よりも安いにもかかわらず、食事も施設もサービスも、天国と地獄のような差があり、民宿とはこれほど多様性があるものかと認識を新たにした次第。笑

2018/05/06 長野県白馬村
クモマツマキチョウの住処、残雪の北アルプス後立山連峰)。
右のピラミッド風のとがった山は爺ヶ岳、中央奥の白いとんがりが針の木岳。

2018/05/06 長野県白馬村
菜の花畑を前景に、白馬鑓~唐松岳に続く険しい稜線(不帰キレット)を望む。
10年以上も前に、K君と二人でこのオソロシイ岩稜帯を縦走したっけ。

早朝5時に仙台を出発。
約7時間をかけて、クモマツマキチョウのポイントへ到着・・・したのは良かったのですが・・
なんと、雪が降っておりました。ぎゃぁぁぁ・・・・・・・・・・

 この日は、天気予報では午後から好天に変わる筈だったのですが、気温3度では蝶も動けません。
仕方なく、平地に戻り、蝶友Nさんのご案内で、今の時期この辺りで発生しているクロツバメシジミやヒメシロチョウを撮影することになりました。

 翌日、天気は予報どうり晴れ時々曇りのまずまずの天気。
 でも、南下した寒気団の影響で、気温はかなり低い状況でしたが、11時ごろになって日差しと共に気温があがり、やっとクモマツマキチョウのお出ましとなりました。

2018/05/05 長野県大町市
渓谷に沿った斜面のスミレで吸蜜する♂。
昨日来の寒さで、ちじこまっていたのが、やっと明るい日差しのもとで体を伸ばすという感じ。

2018/05/05 長野県大町市
よほどお腹が減っていたと見え、次々とスミレの花を渡り歩いていく。

              2018/05/06 長野県大町市
       定番のスミレやミヤマハタザオの他、カキドオシでも盛んに吸蜜する。
              この辺りのカキドオシの花の色はとても濃い紫色をしているので、オレンジ色との対照も美しい。


              2018/05/05 長野県大町市
              垂直の岸壁に咲いたスミレに惹かれて高く舞い上がり、吸蜜する。

2018/05/05 長野県大町市

          2018/05/05 長野県大町市
          近くに紫色の花がないときは、フキノトウにも寄ってくることもある。

2018/05/06 長野県大町市
極めて珍しい、イチリンソウとのツーショット。
この見ごたえのある清楚なイチリンソウに、さぞかしクモマツマキのオレンジ色が映えるだろうな、と思うのですが、通常は、ほとんどイチリンソウに引き寄せられることなくスルーしてしまいます。
このときは相当にお腹がすいていたと見えます。
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2018/05/06 長野県大町市

2018/05/06 長野県大町市
♀サーチ行動と吸蜜の合間に、ふと地面に翅を広げて休んでいた。
鮮やかなオレンジ色に思わずため息をつきながら、カメラを向けました。
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 連休最後の2日間は、クモマツマキチョウが出始めたという情報を聞きつけた蝶撮影者たちが、全国からやってきて、さながらクモツキ祭りとでもいうような大賑わい撮影となりました。汗;
でも、年に数回、日本全国のいろんなところで活躍している蝶好きの皆さんと交歓し合えるのは、小生にとってはとても幸せなことだと思っています。

 今回は、遠いところを一緒に旅してくださった仙台の蝶友Fさんと、現地でお世話になった東京のMさん、Kさん、それに千葉のNさん、大阪のT・Kさんご夫妻に心からの感謝とお礼を申し上げます。

 どうも有り難うございました。