クモツキ2015
今年もまたクモマツマキチョウに逢いに出かけました。
クモツキ(略称 w)は、日本産蝶類のなかでも、際立って魅力のある蝶です。
何度見ても、何度撮影しても、また逢いたくなり、もっといい写真を撮ってみたいという欲求が尽きません。
蝶好きにとってはふぁむ・ふぁたーるみたいな蝶ってわけで、今年は仙台在住の蝶撮影を趣味にしている二人の方を誘って3人で、なんと車で往復15時間の撮影旅行に出かけることになりました。
同行のFさんは、クモツキはまだ見ぬ蝶の一つで、Sさんは数年前に一度クモツキを見たいと信州に出かけてみたものの、目的の場所では出会えず、結局執念で富山側にまで行って称名の滝でやっと一頭を発見・・・というクモツキ・ファン予備軍のようなお二人です。
天気予報とにらめっこしながら、徐々に晴れの日が前倒しになっていくのに合わせて、当初の日程を一日くりあげました。
午後一時仙台を出発し、当日中に現地について一泊し、翌朝には現地のポイントで待機するという万全のスケジュールを組みました。
予報どうり、午前中は曇りがちだったものの、北陸道を南下するにつれて天気は回復し、途中立ち寄った上越のSAでは、薄暮の中でチラチラ舞い飛ぶゼフィルス(ウラクロとウラゴマらしき)を見て、ここでゼフ撮影会でもやっていきましょうか、などと冗談を言いながら、目的地に無事到着しました。
翌朝、8時に例年のポイントに到着。
事前の情報では、同時期にクモツキが飛ぶ橋の下の登山口周辺はもう終わっているとのことで、150Mほど標高を上げた地点での待機としました。
クモツキの難しいところは、発生時期のタイミングに間に合うように行動できるかどうかにかかっていることです。
新鮮なクモツキを撮影するためには、発生時期は10日、あるいは一週間と言うことさえあります。
この時期を逃すと、まったく姿が掻き消えたように見えなくなってしまいます。
今年は、4月以降、季節外れの暑さが続き、蝶の発生時期が場所によっては極端に早かったり、深雪地帯では異常な降雪のため例年より大幅に遅れたりで、適期の判定がとても難しいようです。
とりわけ、クモツキがいる高山の渓流は、下部と上部では全く状況が違っていて、下部の方は例年の1週間も早く適期となり、私たちが出かけたときはすでにシーズンは終わっていました。
一方、上部では例年にはない雪渓が深く渓流を覆っていて、クモツキはまだ雪渓の下に眠っている場所も多いと見受けられました。
ポイントでは、週末だと今の時期、多いときは20人以上のカメラマンでにぎわっているのですが、当日は絶好の快晴だというのに、以前ここでお会いしたことのある諏訪のSさんお独りだけがおられました。
早朝から待機していて、羽化したての♂が一頭現れただけで、その後は一頭も観ていないとのこと。
我々3人も、それぞれ分散して目を皿のようにして眺めているのですが、まったく出てきません。
まだ時期的に早すぎたのかと思い始めたころ、やっと一頭の♂が美しいオレンジの翅を羽ばたかせて視界に現れました。
この♂は、私の前に現れる前に、スミレの咲いている場所で待機していたFさんの目の前で吸蜜をしたそうですが、Fさんは慌てて撮影したので、ピントがちょっと甘い写真になってしまったそうです。
私は、この日長い時間待って現れたこの♂が撮れなければ、今日は撮影するチャンスを失うと思い、全力で追いかけました。笑
蝶は車道沿いに降りたり、反転して短く上ったりを繰り返しながら、ずんずんと下方に移動していきます。
私が一定の距離を保ちながら追っていくと、道端に目立たぬように咲いていたスミレに吸蜜に止まりました。
ここぞとシャッターを押します。
でも、蝶を脅かさないように、十分に距離を詰めずに撮影したので、小さくしか撮ることが出来ませんでした。
この♂は、10秒ほどで吸蜜を終えるとまたすぐに下降をはじめ、ハタザオが道の両脇にある地点で、往復飛翔を始めました。ハタザオの近くによっては、ほんの数秒吸蜜してはすぐに飛び去ってしまうので、なかなか撮影ができません。
ちょうどこの場所にいた同行のSさんは、コンデジ片手でこの♂の飛翔を見事撮影されたようです。
5分ほど、この場所を行き来していたクモツキ♂は、遥か頭上のブッシュに消えて行きました。
この日出会えたクモツキはこれ一頭のみ。悲;;
翌日は、前日諏訪のSさんが7時半過ぎに羽化した♂の撮影をされたということで、7時すぎごろにはポイントに到着しました。
この日は、このポイントよりはるか上部でクモツキ♂を発見。
私が見かけたときに、ちょうどヨモギに静止したところを撮影できましたが、如何せん翅を閉じているのでイマイチ満たされない感じ。
この場所も含め、この日は♂と何度も出会いましたが、まったく吸蜜することがなく、♀探索の飛翔モードなので誰も撮影できません。
今日は、静岡と岐阜となんと仙台から私たちとは別に来られたという撮影者がいました。
静岡の方はスミレ・ポイントで待機して♀吸蜜シーンをたっぷり撮影できたと嬉しそうでした。
わたしは、間に合わず写すことが出来ず残念至極。汗;
結局、二日目は沢山のクモツキと出会えたものの、撮影できたのは私一人だけ、という結果となりました。
それでも、初めてクモツキに会えたFさんは、生きたクモツキの姿を見られただけでも、今回は十分満足ですと仰っておりました。
2015/06/01 長野県大町市
さんざんの追跡の末、やっとスミレで休んだところに間に合った。
ちょっと遠距離だったけど、とにかくワンショットをってわけで、ちょっと遠慮がちなショットに。
2015/06/01 長野県大町市
それでもしっかりと両翅を開いて、素敵なオレンジ色を見せてくれた。
クモツキ(略称 w)は、日本産蝶類のなかでも、際立って魅力のある蝶です。
何度見ても、何度撮影しても、また逢いたくなり、もっといい写真を撮ってみたいという欲求が尽きません。
蝶好きにとってはふぁむ・ふぁたーるみたいな蝶ってわけで、今年は仙台在住の蝶撮影を趣味にしている二人の方を誘って3人で、なんと車で往復15時間の撮影旅行に出かけることになりました。
同行のFさんは、クモツキはまだ見ぬ蝶の一つで、Sさんは数年前に一度クモツキを見たいと信州に出かけてみたものの、目的の場所では出会えず、結局執念で富山側にまで行って称名の滝でやっと一頭を発見・・・というクモツキ・ファン予備軍のようなお二人です。
天気予報とにらめっこしながら、徐々に晴れの日が前倒しになっていくのに合わせて、当初の日程を一日くりあげました。
午後一時仙台を出発し、当日中に現地について一泊し、翌朝には現地のポイントで待機するという万全のスケジュールを組みました。
予報どうり、午前中は曇りがちだったものの、北陸道を南下するにつれて天気は回復し、途中立ち寄った上越のSAでは、薄暮の中でチラチラ舞い飛ぶゼフィルス(ウラクロとウラゴマらしき)を見て、ここでゼフ撮影会でもやっていきましょうか、などと冗談を言いながら、目的地に無事到着しました。
翌朝、8時に例年のポイントに到着。
事前の情報では、同時期にクモツキが飛ぶ橋の下の登山口周辺はもう終わっているとのことで、150Mほど標高を上げた地点での待機としました。
クモツキの難しいところは、発生時期のタイミングに間に合うように行動できるかどうかにかかっていることです。
新鮮なクモツキを撮影するためには、発生時期は10日、あるいは一週間と言うことさえあります。
この時期を逃すと、まったく姿が掻き消えたように見えなくなってしまいます。
今年は、4月以降、季節外れの暑さが続き、蝶の発生時期が場所によっては極端に早かったり、深雪地帯では異常な降雪のため例年より大幅に遅れたりで、適期の判定がとても難しいようです。
とりわけ、クモツキがいる高山の渓流は、下部と上部では全く状況が違っていて、下部の方は例年の1週間も早く適期となり、私たちが出かけたときはすでにシーズンは終わっていました。
一方、上部では例年にはない雪渓が深く渓流を覆っていて、クモツキはまだ雪渓の下に眠っている場所も多いと見受けられました。
ポイントでは、週末だと今の時期、多いときは20人以上のカメラマンでにぎわっているのですが、当日は絶好の快晴だというのに、以前ここでお会いしたことのある諏訪のSさんお独りだけがおられました。
早朝から待機していて、羽化したての♂が一頭現れただけで、その後は一頭も観ていないとのこと。
我々3人も、それぞれ分散して目を皿のようにして眺めているのですが、まったく出てきません。
まだ時期的に早すぎたのかと思い始めたころ、やっと一頭の♂が美しいオレンジの翅を羽ばたかせて視界に現れました。
この♂は、私の前に現れる前に、スミレの咲いている場所で待機していたFさんの目の前で吸蜜をしたそうですが、Fさんは慌てて撮影したので、ピントがちょっと甘い写真になってしまったそうです。
私は、この日長い時間待って現れたこの♂が撮れなければ、今日は撮影するチャンスを失うと思い、全力で追いかけました。笑
蝶は車道沿いに降りたり、反転して短く上ったりを繰り返しながら、ずんずんと下方に移動していきます。
私が一定の距離を保ちながら追っていくと、道端に目立たぬように咲いていたスミレに吸蜜に止まりました。
ここぞとシャッターを押します。
でも、蝶を脅かさないように、十分に距離を詰めずに撮影したので、小さくしか撮ることが出来ませんでした。
この♂は、10秒ほどで吸蜜を終えるとまたすぐに下降をはじめ、ハタザオが道の両脇にある地点で、往復飛翔を始めました。ハタザオの近くによっては、ほんの数秒吸蜜してはすぐに飛び去ってしまうので、なかなか撮影ができません。
ちょうどこの場所にいた同行のSさんは、コンデジ片手でこの♂の飛翔を見事撮影されたようです。
5分ほど、この場所を行き来していたクモツキ♂は、遥か頭上のブッシュに消えて行きました。
この日出会えたクモツキはこれ一頭のみ。悲;;
翌日は、前日諏訪のSさんが7時半過ぎに羽化した♂の撮影をされたということで、7時すぎごろにはポイントに到着しました。
この日は、このポイントよりはるか上部でクモツキ♂を発見。
私が見かけたときに、ちょうどヨモギに静止したところを撮影できましたが、如何せん翅を閉じているのでイマイチ満たされない感じ。
この場所も含め、この日は♂と何度も出会いましたが、まったく吸蜜することがなく、♀探索の飛翔モードなので誰も撮影できません。
今日は、静岡と岐阜となんと仙台から私たちとは別に来られたという撮影者がいました。
静岡の方はスミレ・ポイントで待機して♀吸蜜シーンをたっぷり撮影できたと嬉しそうでした。
わたしは、間に合わず写すことが出来ず残念至極。汗;
結局、二日目は沢山のクモツキと出会えたものの、撮影できたのは私一人だけ、という結果となりました。
それでも、初めてクモツキに会えたFさんは、生きたクモツキの姿を見られただけでも、今回は十分満足ですと仰っておりました。
2015/06/01 長野県大町市
さんざんの追跡の末、やっとスミレで休んだところに間に合った。
ちょっと遠距離だったけど、とにかくワンショットをってわけで、ちょっと遠慮がちなショットに。
2015/06/01 長野県大町市
それでもしっかりと両翅を開いて、素敵なオレンジ色を見せてくれた。
2015/06/01 長野県大町市
スミレの株が一つだけなので、ものの10秒ぐらいで、もう飛び立とうとしている。
2015/06/01 長野県大町市
この蝶が吸蜜の後、飛び去るときはいつもこうして花のてっぺんによじ登るようにしてから羽ばたく。
トリミングして拡大。
2015/06/01 長野県大町市
イワハタザオで吸蜜。
この場所でしばらく我々の目を楽しませてくれましたが、下から見上げる撮影だとどうしてもコントラ
ストがきつい写真になってしまいます。
2015/06/01 長野県大町市
よく見ていると、同じハタザオに引き寄せられてはほんの一瞬立ち寄っていく。
そこで、置きピンで待っていると、やはり・・笑
ノビネチドリ 2015/06/01 長野県大町市
ご本尊の写真があまりないので、こんな画像でも・・・ 亜高山性のランです。
2015/06/02 長野県大町市
雲がかかり、気温がさっがって来たら、ヨモギに休止。
そっと近づいてシャッターを押しました。
でも、その気配でこの♂はすぐに飛び立ってしまった。
2015/06/02 長野県大町市
山道に沿って飛び回りながら、ヤマトスジグロにちょっかいを出す♂。
2015/06/02 長野県大町市
スミレの株が一つだけなので、ものの10秒ぐらいで、もう飛び立とうとしている。
2015/06/01 長野県大町市
この蝶が吸蜜の後、飛び去るときはいつもこうして花のてっぺんによじ登るようにしてから羽ばたく。
トリミングして拡大。
2015/06/01 長野県大町市
イワハタザオで吸蜜。
この場所でしばらく我々の目を楽しませてくれましたが、下から見上げる撮影だとどうしてもコントラ
ストがきつい写真になってしまいます。
2015/06/01 長野県大町市
よく見ていると、同じハタザオに引き寄せられてはほんの一瞬立ち寄っていく。
そこで、置きピンで待っていると、やはり・・笑
ノビネチドリ 2015/06/01 長野県大町市
ご本尊の写真があまりないので、こんな画像でも・・・ 亜高山性のランです。
2015/06/02 長野県大町市
雲がかかり、気温がさっがって来たら、ヨモギに休止。
そっと近づいてシャッターを押しました。
でも、その気配でこの♂はすぐに飛び立ってしまった。
2015/06/02 長野県大町市
山道に沿って飛び回りながら、ヤマトスジグロにちょっかいを出す♂。
2015/06/02 長野県大町市