消滅から免れて・・
5月中旬から下旬は、次々にいろいろな蝶が出始める季節。
なかでも、ブルーのシジミの中で御三家ともいうべきルリシジミ・ツバメシジミ・ヤマトシジミのほか、早春の象徴とでも言いたいようなコツバメ、スギタニルリシジミなどの小さくてかわいいブルーもわたしは大好きな蝶です。
しかし、何といっても初夏から夏にかけて出てくるブルーの仲間は、とりわけ美しい種類が多く、また発生地も局限されていることもあって、魅了されます。
その初夏の第一陣ともいうべきブルーが、オオルリシジミです。
この蝶は、ブルーのなかでも、その名の通りサイズが大きく、日本産のシジミチョウの中でも大型ではないでしょうか。翅裏の柔らかな白地に、特に羽化して間もないメスはややクリームがかった美しい地合いで、オレンジの紋がじつに上品です。そして、云うまでもなく翅表の薄い青紫のブルーが鮮やかで、メスの黒斑を散らした紋様は非常に気品にあふれています。
日本のブルーのなかで、何が好きかと言われれば、まず一番にこのオオルリシジミを挙げたいほど、わたしはこの蝶が好きです。
この蝶は、昭和40年代初期には、東北や信州各地、九州などに局限されてはいましたが、牧草地などの生息地には無数に群れ飛んでいたものです。
特に、岩木山山麓はこの蝶の天国ともいうべき生息地で、まさかその後の10年間で絶滅するなどということを当時、だれが想像したでしょうか。
かつて生息していた東北の岩手山山麓、岩木山山麓などはいまも食草のクララはあちこちに自生しているものの、オオルリシジミの姿はどこにも見当たりません。
今では、九州の阿蘇や九重山系、本州では長野と新潟に数カ所の生息地を残すのみとなってしまいました。
長野では、一旦は絶滅したものの、一部の同好者が累代飼育をしていたものを野外に放し、東御市北御牧ではその放蝶された子孫たちが、自力で自然発生を繰り返しているということです。
今では北御牧の八重原地区で食草のクララを植えるなど、保護活動も盛んにおこなわれているそうですが、なんとか東北のような悲劇を繰り返さないよう、いつまでも美しい姿を見せてほしいものだと思います。
初夏の清々しい素晴らしいお天気。
絶好の撮影日和に恵まれました。
手前の草原地帯がオオルリシジミの発生地
5月14日に初見の報告を知り、その5日後に訪ねました。
直射日光が照りつける明るい草原で、吸蜜を始めた♀。
彼らが生きていくには、こういう広々とした明るい空間が必要のようです
オオルリシジミ♀ 2014/05/19 DMC-GH4 f/3.5 1/2500 ISO-200 45mm
マクロで寄ってみました。
クリーム色の地に、オレンジ色の紋列がよく調和して、とても気品があります。
ヒメジョオンで吸蜜中の♂に、別の♂が絡んできた
サイズが大きいので、飛翔力も強く、♂の中にはすでにだいぶ鱗粉がはげかかっている個体もいる
交尾中のカップルがいた。
蝶の場合、発生初期にはわりと頻繁に交尾中のペアを見ることが多い。
他の♂が絡んできてもつれあったりするので、目立ちやすいということもありますね
蓼科山をバックに、全焦点マクロで
周りの草丈が高くて、山も蝶も埋もれてしまった w
右上をかすめているのは、この周囲をテリっているキバネツノトンボの影
オオルリシジミ♂ DMC-GH4 f/5,6 1/3200 ISO-1250 45-174mm
クララに静止する♂
♂は♀を探すためか、クララに執着する傾向があるようだ。
オオルリシジミ♀ ♂ DMC-GH4 f/5,6 1/4000 ISO-1250 45-174mm
オオルリシジミ♀ ♂ DMC-GH4 f/5,6 1/4000 ISO-1250 45-174mm
カラスノエンドウの可愛らしい花に来た♀に♂が求愛を始めた
どちらもオオルリシジミの美しさが良く出た新鮮な個体です
今回の撮影では、午前中は私一人だけ。
お昼近くになって、去年扇沢でご一緒したヤマキチョウの専門家、Yさんが現れ、たった二人だけでシーズン初めのオオルリシジミの美しさを満喫しました。
お天気も良く晴れて、信州のさわやかな初夏の風を感じながら撮影できた素晴らしい一日でした。
なかでも、ブルーのシジミの中で御三家ともいうべきルリシジミ・ツバメシジミ・ヤマトシジミのほか、早春の象徴とでも言いたいようなコツバメ、スギタニルリシジミなどの小さくてかわいいブルーもわたしは大好きな蝶です。
しかし、何といっても初夏から夏にかけて出てくるブルーの仲間は、とりわけ美しい種類が多く、また発生地も局限されていることもあって、魅了されます。
その初夏の第一陣ともいうべきブルーが、オオルリシジミです。
この蝶は、ブルーのなかでも、その名の通りサイズが大きく、日本産のシジミチョウの中でも大型ではないでしょうか。翅裏の柔らかな白地に、特に羽化して間もないメスはややクリームがかった美しい地合いで、オレンジの紋がじつに上品です。そして、云うまでもなく翅表の薄い青紫のブルーが鮮やかで、メスの黒斑を散らした紋様は非常に気品にあふれています。
日本のブルーのなかで、何が好きかと言われれば、まず一番にこのオオルリシジミを挙げたいほど、わたしはこの蝶が好きです。
この蝶は、昭和40年代初期には、東北や信州各地、九州などに局限されてはいましたが、牧草地などの生息地には無数に群れ飛んでいたものです。
特に、岩木山山麓はこの蝶の天国ともいうべき生息地で、まさかその後の10年間で絶滅するなどということを当時、だれが想像したでしょうか。
かつて生息していた東北の岩手山山麓、岩木山山麓などはいまも食草のクララはあちこちに自生しているものの、オオルリシジミの姿はどこにも見当たりません。
今では、九州の阿蘇や九重山系、本州では長野と新潟に数カ所の生息地を残すのみとなってしまいました。
長野では、一旦は絶滅したものの、一部の同好者が累代飼育をしていたものを野外に放し、東御市北御牧ではその放蝶された子孫たちが、自力で自然発生を繰り返しているということです。
今では北御牧の八重原地区で食草のクララを植えるなど、保護活動も盛んにおこなわれているそうですが、なんとか東北のような悲劇を繰り返さないよう、いつまでも美しい姿を見せてほしいものだと思います。
初夏の清々しい素晴らしいお天気。
絶好の撮影日和に恵まれました。
手前の草原地帯がオオルリシジミの発生地
5月14日に初見の報告を知り、その5日後に訪ねました。
直射日光が照りつける明るい草原で、吸蜜を始めた♀。
彼らが生きていくには、こういう広々とした明るい空間が必要のようです
オオルリシジミ♀ 2014/05/19 DMC-GH4 f/3.5 1/2500 ISO-200 45mm
マクロで寄ってみました。
クリーム色の地に、オレンジ色の紋列がよく調和して、とても気品があります。
ヒメジョオンで吸蜜中の♂に、別の♂が絡んできた
サイズが大きいので、飛翔力も強く、♂の中にはすでにだいぶ鱗粉がはげかかっている個体もいる
交尾中のカップルがいた。
蝶の場合、発生初期にはわりと頻繁に交尾中のペアを見ることが多い。
他の♂が絡んできてもつれあったりするので、目立ちやすいということもありますね
蓼科山をバックに、全焦点マクロで
周りの草丈が高くて、山も蝶も埋もれてしまった w
右上をかすめているのは、この周囲をテリっているキバネツノトンボの影
オオルリシジミ♂ DMC-GH4 f/5,6 1/3200 ISO-1250 45-174mm
クララに静止する♂
♂は♀を探すためか、クララに執着する傾向があるようだ。
オオルリシジミ♀ ♂ DMC-GH4 f/5,6 1/4000 ISO-1250 45-174mm
オオルリシジミ♀ ♂ DMC-GH4 f/5,6 1/4000 ISO-1250 45-174mm
カラスノエンドウの可愛らしい花に来た♀に♂が求愛を始めた
どちらもオオルリシジミの美しさが良く出た新鮮な個体です
今回の撮影では、午前中は私一人だけ。
お昼近くになって、去年扇沢でご一緒したヤマキチョウの専門家、Yさんが現れ、たった二人だけでシーズン初めのオオルリシジミの美しさを満喫しました。
お天気も良く晴れて、信州のさわやかな初夏の風を感じながら撮影できた素晴らしい一日でした。