待ちに待った春 1

とうとうやってきました、仙台の春。

先ずは無事に冬越しをしたスジボソヤマキチョウのご夫婦から w

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2015/03/30 仙台市青葉区                    DMC-GH4 f/4  1/2000s ISO-200 40-150mm 
鮮やかな黄色の♂がオオイヌノフグリの上を飛ぶ

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2015/03/31 仙台市青葉区                    DMC-GH4 f/3.5  1/2000s ISO-200 40-150mm 
同じく早春の花、キクザキイチリンソウを訪れた♀


今年の冬はそれほど積雪もなく、3月に入って一度は寒の戻りがあったものの、例年より穏やかで温かい日が続きました。
全国的にも春の訪れは早いようで、ギフチョウの初見が例年より2週間も早いところもあるとか。
仙台のヒメギフチョウも今年は3月28日、例年よりも10日ほど早く、私の撮影仲間のFさんが羽化を確認し、撮影されました。
Fさんから、飛んでいるよ!との電話を頂戴し、さっそく翌日に出かけて、今年初のヒメギフチョウの姿を見ることが出来ました。

いつもは青葉山に隣接した低山の沢筋の発生地を見回っているのですが、このポイントはいままでチェックをしたことがない場所でしたので、発生時期もこんなに早いとは夢にも思っていませんでした。
この数日の好天で、この発生地点より1日、2日遅れて、低山の沢沿いでも羽化が始まったようです。

先日、新たにレンズを買いましたので、その試し撮りをかねて新鮮なヒメギフチョウを撮影してきました。
ヒメギフの最盛期はこれからが本番ですが、とりあえず新レンズの初撮り画像をアップしてみたいと思います。

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2015/03/29 仙台市青葉区                    DMC-GH4 f/5  1/800s ISO-200 40-150mm 
まだ気温が十分上がらず、枯草の上で日光を待つ♂
逆光に黄色の光が透過してみえるトラフ模様のみずみずしさに、今年もまた会えたねと喜びがわいてくる。


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2015/03/29 仙台市青葉区                    DMC-GH4 f/4  1/2500s ISO-400 40-150mm
明るい陽射しを十分に浴びて、そろそろ活動開始です。



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2015/03/29 仙台市青葉区                    DMC-GH4 f/4  1/800s ISO-250 40-150mm
ヒメギフの羽化に同調して開き始めたカタクリに訪れた♂
まだ花は完全に開ききってはいないが、蝶のための蜜は分泌しているらしい。

この日、早めに羽化した蝶は何頭か出ていても、肝心の吸蜜植物であるカタクリの花はまだ数えるほどしかないという状況でした。
カタクリを訪れるヒメギフチョウの挙動を見ていると、花の見えない遠くの場所からこの数本しかないカタクリに吸い寄せられるようにして、その場所をめがけて近づいてきます。なにか、ほのかな花の香りなどで蝶を引き付けているのかもしれません。
面白いことに、蝶の訪花回数に比べ、花の絶対数がない状況なので、一つの花はすぐに蜜が無くなってしまうようで、そうなるとヒメギフはその花の近くに寄っただけでプイと方向を変えて飛び去ってしまいます。どうも近寄っただけで、蜜の有り無しが蝶には判別できるようです。
これまで漠然と、カタクリの群落に訪れる蝶を見て来たのですが、蝶は行き当たりばったりではなく、明らかに蜜がある花だけに選択的に訪れているように見えます。


いよいよ蜜を持った花が無くなってしまうと、蝶はけっこう強引な行動に及ぶこともあるようです。笑
次の一連の写真は、狼藉をはたらくヒメギフの様子です。 

この場所では、完全に開花したカタクリは4・5株ほどしかなく、それらは複数のヒメギフによって吸い取られて蜜が枯渇してしまった花しかないと思われる状況でした。これらの花に蝶が近づくことはあっても、花びらの上に止まることもなく飛び去ってしまいます。

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今まさに一枚の花びらを展開して開花寸前にあるカタクリのつぼみ。

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この開花寸前のつぼみに、ヒメギフがやってきた

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まだ閉じているつぼみの花びらをこじ開けて口吻を中に差し込む

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もう一つの花びらを強制的に開いて貪欲に吸蜜 w

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十分に吸蜜を終えて飛び去ろうとする

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飛び去ったヒメギフのあとには、強制的に開花させられたカタクリが・・ 笑


お決まりの飛翔写真は、次回に